■ 戦略のまとめ
本日は寄り付きからの弱含みを想定しつつも、39,000円台前半での押し目買いを中心としたスイング戦略を計画していた。
想定レンジは39,000円〜40,300円とし、下値では買い下がり、上値では短期利確を狙う展開を想定。
米国市場の反発と円安基調が下支え要因となると見込み、慎重ながらも「押し目のチャンス」を意識して臨んだ。

■ 実際の値動き
しかし、結果は想定を大きく裏切る急落であった。
日経平均は始値47,446円から寄り付き後に上昇する場面もあったが、午後にかけて売りが加速。
高値47,865円をつけた後、安値46,544円まで下落し、終値は46,847円(前日比−1,241円)で引けた。
政治リスクが波及し、後場はほぼ一本調子の下げ相場となった。
NF日経レバ(1570)も同様に、寄り付き39,200円からスタート。
高値39,530円をつけたのち、13時以降に下げ足を強め、安値37,360円まで下落。
終値は37,820円(前日比−2,080円)となり、下落率は−5.21%。
MACDはデッドクロス継続、DIF線は−139付近で推移しており、短期トレンドの悪化が鮮明となった。
ボリンジャーバンドでは中心線を大きく下抜け、−2σライン(37,500円前後)を割り込む展開。
下げ止まりの兆しは見られたものの、引けにかけては戻りの勢いも限定的で、完全な「リスクオフ」相場であった。
■ 本日の日経225とNF日経レバの乖離値および値幅
- 本日の乖離値:9,000〜7,700
- 本日の値幅:2,200
前日よりも乖離が広がり、値幅も倍近く拡大。
これは、指数寄与度の高い大型株を中心に先物主導の売りが加速し、レバレッジ型ETFの下落が実体以上に進んだことを示している。
市場のボラティリティ上昇は、投資家心理の冷え込みを象徴する一日であった。
■ 反省
ロイター予測では46,500〜47,500円のレンジを想定しており、寄り付き時点では妥当な見立てに思えた。予測どおりの展開もNF日経レバでは想定を深く掘り下げる展開に、、、、。
乖離値が拡大し、想定レンジ(39,000〜40,300円)は完全に機能せず。
政治リスクと先物売りが複合的に作用する局面では、テクニカルよりもファンダメンタルズの不確実性を優先して慎重に構えるべきだった。
特にMACDのデッドクロス継続と出来高急増(13時台の売り集中)は、明確な下落シグナルであり、途中でロングを手仕舞う判断が必要だった。
「押し目狙い」は有効であっても、政治変動の渦中では一段深い下値を覚悟する勇気が求められると痛感した。
■ 東京市場サマリー(MOOMOO証券より引用)
本日の日経平均は前営業日比−1,241円の46,847円。
公明党の連立離脱表明により、高市政権誕生への期待が後退。これが市場全体のセンチメントを冷やした。
さらにトランプ米大統領の対中100%課税発言が警戒感を誘い、外需関連株中心に売りが広がった。
後場にかけては日経先物が急落し、海運・鉄鋼・小売以外のほぼ全業種が軟調。
ソフトバンクグループ(9984)は指数寄与度の高さから6〜7%安、東京エレクトロン(8035)やアドバンテスト(6857)も軒並み大幅安となった。
一方、良品計画(7453)は+13%の急騰で値上がり率トップ。堅実な消費関連銘柄への資金シフトが進んだ。
■ 本日の注目銘柄
- ソフトバンクグループ(9984):政局不安と先物売りで急落。指数全体を押し下げた主因。
- 良品計画(7453):13.41%上昇。好決算と生活防衛志向の買いが集中。
- データセクション(3905):AIデータセンター事業説明会を材料に後場上昇。
- 古野電気(6814):業績・配当上方修正で上場来高値更新。
これらの銘柄の動きは、投資資金がハイテクからディフェンシブ・実需株へ移行しつつある流れを象徴している。
■ 次回戦略
明日15日は、前日急落の反動によるリバウンドを試す可能性がある。
日経平均の下値メドは46,300円付近、上値は47,200円前後を想定。
NF日経レバ(1570)は 37,000円〜38,500円 のレンジを見込む。
MACDがマイナス圏で横ばいに転じれば、短期反発の初動サインとなる可能性が高い。
ただし、政局の混乱が継続する限り、戻り売り圧力は根強い。
ポジションは引き続き軽めとし、下落時に拾い、急反発で早めに利確する「防御型スイング」を維持したい。
■ 閉めの言葉
市場は時に理屈を超えて動く。
昨日までの楽観が、今日は恐怖に変わる。
だが、恐怖の裏には必ず次のチャンスが潜んでいる。
暴落の翌日こそ、冷静な目でチャートを見つめたい。
焦らず、怯まず、波を読む。明日も「慎重な強気」で臨みたい。