■ 戦略のまとめ
本日は、前日夜の米NASDAQ上昇と「高市総裁誕生」への政治期待を背景に、日経平均が節目の4万8000円に挑む局面を想定した。NF日経レバ(1570)は39,200円を基準に、想定レンジ39,000〜40,000円、上値目標40,200円、下値リスク38,800円と設定。寄り付きで39,400円を超える動きなら、押し目買い戦略が有効と判断していた。

■ 実際の値動き
結果として、NF日経レバは始値39,900円、高値40,220円、安値39,590円、終値40,150円(+950/+2.42%)と、
想定上値40,200円に正確に到達した。
日経平均も**48,277円(+605円)**まで上昇し、ほぼ予想レンジ(47,800〜48,300円)の中で着地。
午前中は39,600円付近でもみ合いが続いたが、11時以降に半導体主導で上昇。
特に後場はボリンジャーバンド+2σ付近(40,200円)を上抜け試す動きがみられた。
出来高も増加傾向にあり、押し目買いが継続的に入っていたことを示している。
■ 本日の日経225とNF日経レバの乖離値および値幅
- 日経平均: 始値 48,107/高値 48,317/安値 47,937/終値 48,277(+605)
- NF日経レバ: 始値 39,900/高値 40,220/安値 39,590/終値 40,150(+950)
- 乖離値: 8,400〜8,100
- 値幅: 600円
この乖離幅はレバレッジETFとして妥当な水準であり、相関性は高く、連動性も安定していた。
日経平均が節目4万8000円台を維持したことで、NF日経レバも40,000円ラインを固める展開となった。
■ テクニカル分析
画像チャートでは、ボリンジャーバンドが収束から拡散へ移行しており、上方バンドブレイクの兆しが明確。
移動平均線は短中期が上向きにクロスしており、短期上昇トレンドが再開した。
MACDは依然としてマイナス圏にあるが、DIFが上向き転換しており、ゼロライン突破目前。
RSI(推定値)は65〜70付近で、過熱手前の強気ゾーン。
つまり、テクニカル的にも買い圧力優位の局面である。
■ 反省
ロイター予測通りの上値展開であり、戦略自体は的中した。
しかし39,500円を割り込む場面でも「押し目買い」を躊躇し、
後場の上げを十分に取れなかった点は反省材料である。
政治思惑による相場上昇――いわゆる「高市トレード」の再来となったが、
次週の首班指名で流れが変わる可能性も高い。
一歩間違えば「失望売り」として反落するリスクもあるため、
短期での利確徹底とポジション軽減を意識したい。
■ 東京市場サマリー(MOOMOO証券より引用)
日経平均は前営業日比605円高の48,277円。
前場から強い買いが入り、後場には48,000円台を安定的に維持。
指数寄与度の大きい**ソフトバンクグループ(9984)や東京エレクトロン(8035)**が主導。
業種別では情報・通信、非鉄金属、精密機器が上昇をけん引。
特に「高市トレード」が再燃し、半導体・AI関連が全面高。
一方で、保険業・サービス業などは調整。
田村日銀委員の「利上げ提案発言」もあったが、
市場はこれを無視し、政治期待と業績好調株への買い集中が続いた。
■ 本日の注目銘柄
- ソフトバンクグループ(9984):+8.59%、マドを開けて急伸。
- 東京エレクトロン(8035):3万円台回復、「高市トレード再開」。
- ルネサスエレクトロニクス(6723):エヌビディア関連材料で大幅続伸。
- 良品計画(7453):格上げ効果で堅調推移。
半導体セクターの回復が市場全体を押し上げた形だ。
■ 次回戦略
明日17日は、TSMC決算の反応と為替動向がカギとなる。
現状のトレンドを維持するなら、
NF日経レバは40,000円を下値支持線として意識したい。
- 想定レンジ:39,900〜40,600円
- 上値目標:40,800円(48,500円台の突破時)
- 下値リスク:39,700円(利確売り・円高圧力)
MACDのゴールデンクロスが発生すれば、
**年初来高値トライ(41,000円超)**の可能性も見えてくる。
ただし政治イベント前の乱高下に注意が必要で、
ポジション管理を最優先とする。
■ 閉めの言葉
想定レンジ上限を捉えた一日だった。
「高市トレード」が市場を熱くしたが、熱狂の裏には常に冷静さが必要だ。
相場は動き続ける。
波に乗るのではなく、波を読む。
その一手が、明日の勝利を呼ぶだろう。