■ 前日を振り返って
前日の東京市場では、政治期待と半導体主導の上昇で日経平均は48,277円(+605円)まで上昇。
NF日経レバ(1570)も40,150円(+950/+2.42%)と急伸し、想定レンジ上限の40,200円に正確に到達した。
「高市トレード」と称された買いが続き、ソフトバンクグループ(9984)や東京エレクトロン(8035)など、主力株が相場を牽引した。
テクニカル的には、ボリンジャーバンド上方ブレイクと移動平均線の上向きクロスが確認され、短期上昇トレンドが再開した形。
RSIは65〜70とやや過熱気味ではあるが、買い圧力優位を維持していた。
一方で、値幅は600円、乖離値は8,400〜8,100円と前日比でも適正レンジ。
ただ、39,500円割れの押し目で買いを躊躇した点は反省点であり、
上昇一服後の反落リスクを念頭に置くべき局面に入っている。

■ 寄り前情報
米国市場は前日比でそろって下落。
- NYダウ:45,952.24(-301.07/-0.65%)
- NASDAQ:22,562.53(-107.54/-0.47%)
- S&P500:6,629.07(-41.99/-0.62%)
- VIX指数:25.31(+4.67/+22.62%)
米中貿易摩擦再燃の懸念と、地方銀行の信用不安が株価の重しとなった。
特にザイオンズ・バンコープの予想外損失や、ウェスタン・アライアンスの詐欺訴訟報道が金融株を直撃。
市場は「隠れた信用ストレス」を意識し、リスク回避姿勢を強めた。
為替はUSD/JPY=150.39円と円高方向に振れており、
輸出株中心の日経平均には逆風。
また日経225先物(期近)は**48,060円(-370円/-0.76%)**と軟調で、
本日は売り先行のスタートが見込まれる。
ロイター予測では、
「日経平均は軟調な地合いで、47800〜48300円のレンジを想定。円高進行と米株安を受け、利益確定売りが出やすい」
とされており、調整色の強い一日になる見通しだ。
■ 本日の戦略
昨日までの2営業日で1400円超の上昇を演じた後であり、
今日は自然な反動局面。過熱感が残る中での米株安・円高の組み合わせは、短期調整を引き起こしやすい。
したがって、NF日経レバ(1570)は一旦「下値を試す展開」を想定する。
- 想定レンジ:39,700〜40,300円
- 上値目標:40,400円(反発時の戻り上限)
- 下値リスク:39,500円(前日上昇分の半値押しライン)
ボリンジャーバンド+2σ付近からの反落が起きやすく、
寄り付き直後の下げを見極めながら短期リバウンド狙いを検討。
MACDのゴールデンクロスが見送られるようなら、上昇一服と見てポジション軽めで臨むのが無難。
特に、為替が150円を割り込むようなら輸出関連の利確売りが出やすく、
NF日経レバも40,000円割れが視野に入る可能性がある。
一方、先物が48,000円台を維持するようなら、午後にかけての買い戻しによるV字回復もあり得る。
いずれにせよ、朝の急落局面では焦らず押し目を待つ姿勢が肝要である。
■ 閉めの言葉
昨日の熱狂は、今日の静寂に変わるかもしれない。
政治相場の余韻を残しつつも、市場は冷静さを取り戻しつつある。
上昇の勢いに酔うことなく、波の裏側を読む一日としたい。
相場はいつも、静寂の後にまた熱を帯びる。
「待つ勇気」こそが、次のチャンスを呼び込む。