戦略のまとめ
本日の事前の戦略は、日本時間8日午前9時に迫る「停戦交渉期限」を前にした方向感なきもみ合いを想定し、「レンジ内での逆張り+突発的なブレイクへの警戒」を基本方針としていた。
想定レンジは前日のボラティリティを考慮し「47,500円 〜 48,500円」とやや広めに設定。レンジの下限では反発を狙い、上限では利益確定を優先する、細かく利幅を取る立ち回りを計画していた。
実際の値動き

結論から言えば、本日の相場は事前のロイター予測や当ブログの想定レンジを一時的に上下にブレイクアウトする、非常に荒く不安定な値動きとなった。
■日経225
・始値 53,571円
・高値 53,916円
・安値 53,156円
・終値 53,429円(前日比 +15円)
■NF日経レバ(1570)
・始値 48,060円
・高値 48,520円
・安値 47,150円
・終値 47,750円(前日比 +80円)
日経225、NF日経レバともに米国株高を受けて買いが先行し、寄り付き後は上値を試す展開となった。1570は想定レンジの上限である48,520円までピタリと上昇したものの、そこから一転して売りが浴びせられ、前場中盤には想定レンジの下限を大きく割り込む47,150円まで急落した。しかし後場にかけては徐々に切り返し、最終的には前日終値近辺で小幅なプラスを確保するという、まさに「行って来い」の現状維持で引けている。
テクニカル分析(1570チャートより)
添付の4月7日のチャートを確認すると、激しい乱高下の中での迷いがテクニカル指標にも表れている。
・ローソク足:長い下ヒゲを伴う陰線を形成しており、下値での押し目買い意欲の強さと同時に、上値の重さ(始値を下回って引けたこと)を示している。
・MACD:DIF(69.012)とDEA(54.147)はゴールデンクロスを維持し、ヒストグラム(MACD: 29.729)もプラス圏で推移しているものの、急落局面でゼロラインに向けて急速に縮小する場面が見られた。方向感が定まっていない。
・出来高:急落した前場中盤に出来高の急増が見られ、ここで狼狽売りと押し目買いが激しく交錯したことが窺える。
本日の日経225とNF日経レバの乖離値及び値幅
■本日の乖離値
5,400円〜6,000円
■本日の値幅
1,400円
明日の相場を占う上で、この2つのデータは現状の相場の「危うさ」を強く示唆している。
前日と同じ1,400円という大きな値幅を記録しながら、方向感が全く出ていない。これは、買いと売りのエネルギーが激しくぶつかり合いながらも決着がついていない証拠である。さらに、乖離値も「5,400円〜6,000円」と依然として高水準を維持したままだ。
「高いボラティリティ(値幅)」と「高止まりする乖離値」が維持されたまま、明日はいよいよ停戦交渉期限を迎える。このマグマがどちらかに解き放たれた時、トレンドは一気に加速する危険性があることを翌日の判断材料として強く意識しなければならない。
反省
本日の最大の反省点は、「想定レンジを一時的に下へ大きくブレイクした際のノイズの激しさ」である。
日経225のロイター予測(53,500円〜53,800円)も、NF日経レバの想定レンジ(47,500円〜48,500円)も、一時的に大きくはみ出す展開となった。特に1570の47,150円への急落は、レンジ下抜けでの損切りルールを厳格に適用した場合、まさに「底値での損切り」をさせられる嫌らしい値動きであった。イベント前の神経質な相場では、ストップロスの刈り取りのようなオーバーシュートが起こりやすいことを改めて痛感させられた。
東京市場サマリー(MOOMOO証券より引用)
7日の日経平均は3日続伸し、終値は15円高の53,429円。米国株高を受けて買いが先行し、序盤は53,900円台に乗せる場面もあったが、主力大型株の下げが大きくなると一気にマイナス圏へ沈む不安定な動きを見せた。後場は下を試した後に切り返し、前日終値近辺での一進一退が長く続いた。
東証プライムの売買代金は概算で5兆7,300億円。石油・石炭、不動産などが上昇した一方、非鉄金属、情報・通信などが下落。買い優勢金額9,490億円に対し、売り優勢金額1.03兆円と、指数はプラスながらも実態は売り圧力の方が強かったことが窺える。
本日の注目銘柄
本日は、地政学リスクや企業間提携などの思惑で動く銘柄が目立った。
・原油ETF(1699、1690):WTI原油先物が一時116ドル台へ急上昇したことを受け、強含む展開に。
・FIXER(5129):マイクロソフトの対日投資とさくらインターネットとの連携を背景に、生成AIサービスへの思惑買いが続き連日のストップ高。
・THEグローバル社(3271):大東建託(1878)によるTOB(1株1,280円)発表を受け、サヤ寄せする形で急騰。
・エスクリプトエナジー(5721):東京ガスとのアグリゲーター委託契約締結が好感され後場急騰。
■全体動向トップ
・値上がり率トップ:SHIFT(3697)(+4.28% / 695.1円)
・値下がり率トップ:ディスコ(6146)(-6.15% / 62,860円)
次回戦略
いよいよ明日(4月8日)は、日本時間午前9時とされる「イランへの停戦交渉期限」を迎える。
本日の激しい乱高下と方向感のなさは、まさにこの一大イベントに向けたポジション調整の嵐であったと言える。高い乖離値と1,400円の値幅が示す通り、エネルギーは極限まで高まっている。
次回戦略:「イベント通過まで静観+トレンド発生後の順張り」
明日の寄り付き前後に飛び込んでくるヘッドラインによって、相場は上下どちらかに窓を開けて大きく動く可能性が高い。NF日経レバ(1570)の事前のレンジ設定は無意味となるリスクがあるため、まずはイベントを通過し、最初のボラティリティの波が落ち着くまで手を出さない「静観」を推奨する。方向感が明確に表れた後に、その波に乗る「順張り」に切り替えるのが最も安全な立ち回りとなるだろう。
閉めの言葉
上がると思えば下がり、下がると思えば一気に戻る。ボラティリティが再拡大する中で、市場は明日の朝という「運命の刻」を静かに、そして神経質に待ち構えている。
想定レンジを容易に突き破るノイズに振り回され、消耗感を覚えた投資家も多いはずだ。しかし、大きなイベントを控えた相場では、無理に方向感を当てにいく必要はない。嵐の中で小舟を出すリスクを負うくらいなら、天候が回復し、新たな潮流が明確になるのを待つというのも立派な投資戦略である。
焦る必要はない。熱狂と恐怖が入り混じる膠着相場の中で、自らの資金を守ることを最優先とし、相場の声に静かに耳を傾けるだけでいいのである。

