1. 本日の戦略のまとめ
前日に劇的な下ヒゲ大陽線を引いてボリンジャーバンドのMIDラインを奪還した勢い、そして米CPI下振れに伴うSOX指数の急反発を受け、本日の基本方針を「最悪期の底打ち完了を念頭に置いた押し目買い、上値追い厳禁のイベント前手仕舞い戦略」と定義していた。NF日経レバ(1570)の想定レンジを73,200円~75,500円に定め、朝方の買い一巡後に利確売りなどで押されたMIDライン付近(73,200円~73,500円)で丁寧なロングを拾いつつ、午後の蘭ASML決算発表前の警戒ゾーン(75,000円以上)では深追いせずに利確を実行する計画を立てていた。
2. 実際の値動き(日経225・NF日経レバ)

しかし、当日の東京株式市場は、前引け間際の押し目から後場にかけて買い直され、イベント警戒をはねのけて大爆騰する歴史的な一日となった。日経225およびNF日経レバ(1570)の実際の4本値は以下の通りである。
| 銘柄 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 | 前日比 |
|---|---|---|---|---|---|
| 日経225 | 67,989円 | 68,798円 | 67,833円 | 68,751円 | +1,008円 |
| NF日経レバ(1570) | 74,990円 | 76,120円 | 73,980円 | 75,920円 | +2,150円 |
日経225は前日の米株高を素直に好感し、67,989円と高く始まった。寄り付き直後に一気に4桁上昇まで幅を広げた後に急激に値を消す激しい往って来いを見せたが、前場中盤からは底堅く推移。後場に入ると、14時近辺に発表されたオランダASMLの好決算を起爆剤に再び4桁高へと急伸し、終値は1,008円高の68,751円と本日高値圏で大引けを迎えた。
NF日経レバ(1570)も、始値74,990円と想定レンジ上限に近い窓開けで寄り付いた。朝方に安値73,980円まで押される場面があったが、そこから前引けにかけて切り返すと、後場には想定上限の75,500円を軽々と上振れて高値76,120円に到達。終値でも前日比2,150円高の75,920円と、驚異的な反発パワーを示す結果となった。
3. 本日の日経225とNF日経レバの乖離値及び値幅
明日以降の保ち合い抜けや、再度のトレンド転換を見極める判断材料として、本日市場に刻まれたスタッツを強調して共有する。
- 本日の乖離値:-7,400円 ~ -6,100円
- 本日の値幅:2,200円
理論値とのマイナス乖離は、本日の株価4桁大爆騰によって先物の買い戻しと現物の買い上げがともに進んだものの、依然として-7,400円〜-6,100円の大幅なディスカウント状態をキープしている。この乖離水準の深さは、相場がまだ上値を追い切る余力を内包している可能性を示唆する。
また、日中値幅は2,200円に収縮した。前々日の5,400円、前日の3,300円から一段とボラティリティが引き締まり、値動きの収束が進んでいる。パニック売りの局面から、実需を伴う「強気レンジの形成」へと市場のエネルギーが移行し始めている確固たるサインであり、明日の立ち回りにおける最重要指標として意識すべきである。
4. 反省
本日の反省点は、「日経225のロイター予測およびNF日経レバの想定上限を大きく上振れた上昇に対して、ASML決算前の警戒感から早々にショートカバーの手仕舞いを急ぎ、後場後半の最大の上昇気流を取りこぼしたこと」である。
朝方の激しい往って来いの乱高下や、ASML決算控えというイベント警戒に囚われ、設定レンジ上限に達した前引け後の段階で利確を進めすぎてしまった。前日に「電気製品セクターが久しぶりに赤(全面高)に染まり、金融系も買いが続く」という確固たる循環物色の兆候を掴めていたにもかかわらず、日経レバの想定レンジ(75,500円上限)の枠組みに固執した。イベントを無難にこなした後の「上振れシナリオ」への対応が後手に回り、後場の大爆騰を冷静にホールドし続けられなかった点は、今後の利益最大化のために反省すべき部分である。
5. 東京市場サマリー(MOOMOO証券より引用)とテクニカル分析
本日引け後の相場実態を、MOOMOO証券のマーケットサマリーを元に解剖する。
【市場概況】
15日の日経平均は大幅続伸。終値は1008円高の68751円。14日の米国市場では、市場予想を下回る6月消費者物価指数がインフレ高進に対する警戒を和らげ、3指数がそろって上昇。エヌビディアなどAI関連に強い動きが見られた。
これを受けて高く始まると、開始早々には上げ幅を4桁に拡大。達成感が出てきていったん急速に値を消したが、上げ幅を2桁に縮めたところで盛り返すと、以降は再び上を試しにいった。600円を超える上昇で前場を終えると、オランダASMLホールディングの決算発表が意識されて、14時近辺では再び上げ幅を4桁に拡大。ASMLの決算は良好であったことからその後も高値圏を維持し、4桁の上昇で取引を終えた。
東証プライムの売買代金は概算で9兆5600億円。業種別では非鉄金属、証券・商品先物、ガラス・土石などが上昇した一方、鉱業、情報・通信、小売などが下落した。
東証プライムの売買動向は、買い優勢金額1.68兆円に対して売り優勢1.58兆円と、買いのエネルギーが明確に勝利。売買代金こそ9兆5,600億円と10兆円をわずかに下回ったが、売り手の買い戻し(踏み上げ)が後場後半の上昇を加速させた構図である。
「image_17.png」から読み解くテクニカル解説
NF日経レバのチャート画像(image_17.png)は、下値の強固さと上方向へのモメンタム復活をテクニカル的にも美しく証明している。
- 移動平均線・ボリンジャーバンド:朝方の急落は、昨日下ヒゲで反転したボランジャーバンドのLOWER1(75,264円ベース)を下回る安値73,980円まで突っ込んだ。しかし、そこを大底にMIDライン(25日線相当:75,662円)を力強く陽線で上抜け。引けにかけてはUPPER1(76,060円)に迫り、終値でMIDラインより完全に上で維持する強気の形状(75,920円引け)を完成させた。
- RSI(相対力指数):完全に売られすぎ水準を脱出し、急角度で50の上限ゾーンへと向かう上昇スパイラルに入った。強気トレンドの復活をサポートするシグナルである。
- MACD:DIF(141.683)がDEA(135.646)を上から下へ引き離す形で、MACD(12.074)は再び「ゴールデンクロス」を形成。ヒストグラムの陽線が拡大し始めており、ここ数日の深掘りから一気にトレンドの主導権が買い方に引き戻されたことを物語っている。
6. 本日の注目銘柄・セクター動向
相場を力強く引っ張ったハイテク・AI関連株、およびユニークな材料で動いた中小型株を厳選してピックアップする。
- レーザーテック(6920)[値上がり率トップ / +10.18%(終値49690.0円)]
みずほ証券が投資判断「買い」を継続、目標株価を60,000円から67,000円へ大幅引き上げた。インテル(Intel)がアイルランド工場向けに50億ユーロの具体的な設備投資計画を発表したことが主因。インテルストーリーの最大の恩恵を受ける銘柄として強烈に買われ、構成銘柄の上昇率第1位を奪取した。 - アドバンテスト(6857)・東京エレクトロン(8035)[AI関連・半導体が堅調]
米SOX指数の2.54%上昇、さらに韓国市場でSKハイニックスの株価が一時12%暴騰した流れを完全に引き継いだ。前日までの弱気な雰囲気を払拭し、半導体・電気機器セクターを久しぶりに真っ赤な上昇カラーに染め上げた。 - ソフトバンクグループ(9984)[反落・持高調整から持ち直し]
前日に傘下の英アーム株が下落した流れで安くスタート。午後の蘭ASML決算控えの持ち高調整売りから一時3%超下落したが、ASML決算通過後の地合い好転に連れて急速に戻し、下ヒゲを引いて着地した。 - Terra Drone(278A)[後場買い気配・防衛参入材料]
12時に防衛装備庁の「迎撃ドローン早期取得プログラム」に同社製品が実証試験器材として採択されたと発表。防衛本格参入から約4カ月でのスピード選定と、ウクライナ実戦での「シャヘド型UAV迎撃成功」という圧倒的な技術力が評価され、後場は買い気配のまま急騰した。 - パワーエックス(485A)[大幅続伸・蓄電池連想買い]
ウエストホールディングス(1407)が発表した好決算(3Q累計の営業利益が前年比2.3倍)を受けてストップ高を記録。蓄電所事業の好調さが蓄電システム大手であるパワーエックスへの強い連想買いを誘い、急騰を後押しした。 - 建設株(大成建設 1801 / 大林組 1802 / 清水建設 1803)[上伸・新幹線桂川案]
北陸新幹線の延伸ルート(敦賀―新大阪)に関して、整備委員会が京都駅西側の「桂川案」を選定。大規模なシールドトンネルや山岳トンネル工事の発生が確実視され、実績豊富な大手ゼネコン各社へ一斉に物色の矛先が向かった。
7. 次回(翌営業日)の投資戦略
ASML決算の良好な通過、およびMACDのゴールデンクロス形成という強固なトレンド回復を受け、明日の戦略を立案する。
「最悪期の脱出と強気上昇トレンドの回帰、押し目を果敢に拾う順張り追随戦略」
日中値幅が2,200円まで縮小し、日経平均は1,000円超高で終了した。ASMLが相場の「不確実性」を綺麗に払拭したことで、決算警戒に伴うショートポジションの買い戻し圧力は明日も継続しやすい。本日大幅に上振れたレンジ上限(76,000円近辺)の足元を固める局面を想定する。
- 翌営業日の想定レンジ(NF日経レバ1570):75,200円 ~ 77,500円
- 具体的な立ち回り:朝方は高値圏でのもみ合い、あるいは利確売りに伴う押し目が想定される。本日奪還したMIDライン付近およびボリンジャーLOWER1の上限にあたる75,000円〜75,300円付近は非常に堅固なサポートとして機能する可能性が高い。この水準までの押し目を十分に引き付けた上で、リバウンドの兆しを確認したら積極的にロング(買い)を入れ、レンジ上限である77,000円超での順張り利益の最大化を狙う。
8. おわりに
本日の相場は、前引けまでの「またもや激しい往って来いか」という冷や冷やする展開から一転、後場にはASMLの好決算を祝いながら、上げ幅1,000円を超える素晴らしいお祭り騒ぎで締めくくる一日となった。
久しぶりに電気機器セクターの銘柄たちが誇らしげに赤く(上昇)染まり、レーザーテックやAI・半導体関連が市場をリードする姿は、ここ数日の暗い地合いに耐えていた我々個人投資家にとって、この上ない清涼剤となった。前日の過剰防衛の反省から「下値での押し目を狙う」と決めながらも、朝方の激しい揺さぶりに翻弄されて、「また騙されるかもしれない」と早期に手を離してしまったことを、後場の圧倒的な青空を前に悔しい思いをされた方も多いのではないだろうか。
不透明な地政学リスクや重要な海外決算という高いハードルを、市場は自身の強固な買い戻し力で見事に乗り越えてみせた。今日感じた「焦り」や「悔しさ」は、決して無駄ではない。MACDの美しいゴールデンクロスとともに、相場は真の反転局面を指し示している。明日はこの安心感を味方につけ、臆することなく押し目を捉え、次こそ上昇の果実を丸ごと手に入れるトレードを共に実行していこう!本日もお疲れ様でした!

