■ 前日を振り返って
17日の東京市場は大幅反落。日経225は47,582円(-695円)、NF日経レバ(1570)は38,930円(-1,220円)と、予想を超える下げとなった。
米地銀の不正融資報道に端を発したリスクオフが円高を伴い、金融株を中心に売りが加速。TOPIX構成銘柄の約75%が25日移動平均線を下回り、テクニカル的にも明確な調整局面入りを示した。
ボリンジャーバンドは下方拡張し、ローソク足は-2σに沿って推移。MACDはデッドクロス継続で、短期下降トレンドが確立した格好だ。
ただし出来高の増加は、投げ売りと短期リバウンド狙いが交錯しているサインでもある。市場のセンチメントが過度な悲観へ傾き始めており、自律反発の下地も整いつつあるといえる。

■ 寄り前情報
ロイターによれば、20日の東京市場は「政局不安の後退」による買い先行が見込まれる。
自民党と日本維新の会の政策協議進展、さらに21日の首相指名選挙で高市早苗総裁が首相に指名される見通しが強まっており、「高市トレード」と呼ばれる関連銘柄物色が継続する可能性が高い。
日経平均の予想レンジは 48,000〜48,500円。
ドル円は150円後半で推移し、円高懸念はやや後退。前週末の米株も主要3指数がそろって上昇しており、リスクオンの流れが一時的に戻る可能性がある。
■ 本日の戦略
前日のNF日経レバの乖離値は8,200〜8,600円、値幅は1,100円。
この関係を踏まえると、日経平均がロイター予測の範囲で推移した場合、NF日経レバの想定レンジは39,800〜40,500円と見る。
下値では38,800円台に強い支持線があり、ここを維持できれば短期リバウンドの動きが強まる可能性がある。
一方、上値は40,500円付近で戻り売り圧力が想定されるため、朝方の買い先行が一巡した後は戻り売り優勢となる展開も想定しておきたい。
戦略としては以下の通り:
- 寄り付き直後のリバウンドを確認してからの「39,000円拾い・40,300円利確」
- 上昇が急な場合は40,500円付近でいったん手仕舞い
- 下押し時は38,800円を終値で割り込むかに注目。割れた場合は短期撤退
テクニカル的には依然下降トレンドの中での戻り局面であり、強気の買いよりも慎重な「逆張り的短期トレード」が有効と判断する。
■ 閉めの言葉
市場はいつも、恐怖と期待のあいだを揺れている。
17日の下落で投資家心理は冷え切ったが、冷静に見れば過剰な悲観もまたチャンスの始まりだ。
今週は「高市トレード」の勢いを見極めながら、焦らず波に乗るタイミングを探したい。
静かな月曜の朝ほど、相場の息遣いに耳を澄ます価値がある。