■ 前日を振り返って
21日の東京市場は、勢いと疲れが交錯した一日であった。
日経平均は高市政権誕生を好感して一時 49,945円 まで上昇し、節目の「5万円」に肉薄。しかし後場は利益確定売りが優勢となり、終値は 49,316円(+130円)。
NF日経レバ(1570)も同様に前場で 42,910円 の高値をつけたのち、後場は 41,770円(+170円) で引けた。
テクニカル的には、前場の急騰でボリンジャーバンド上限を突破したが、午後にかけてバンド中央線を下回り、MACDデッドクロス が発生。短期的な調整サインが点灯した。
出来高の増加も伴い、「高値でのエネルギー消費」を示唆する形となった。
また、日経225とNF日経レバの乖離値は7,600〜7,000円、値幅は1,400円。依然として高ボラティリティを維持しているものの、値動きのピークはやや鈍化している。
上昇の勢いは続くが、呼吸の合間に差し掛かった印象である。

■ 寄り前情報
22日の東京市場は「高市トレード」が続く見通しである。
新内閣発足を受けて、政策期待による買いが再び広がるとの観測がロイターから示された。
市場では「バランスの取れた内閣構成」との評価が広がり、安心感が買いを誘発している。
ロイターによる日経平均の予想レンジは 49,100〜49,600円。
前日の米市場では、
- ダウ工業株30種:46,924.74(+218.16 / +0.47%)
- S&P500:6,735.35(+0.22 / 0.00%)
- NASDAQ:22,953.66(-36.87 / -0.16%)
- VIX指数:17.87(-1.97%)
と、工業株中心の堅調地合いが確認された一方、ハイテク株はやや軟調であった。
為替は ドル円151.86円前後 と円安基調を維持し、外需株を中心に買い支えとなる見通し。
国内では9月貿易統計の発表が控え、輸出関連株の動向に注目が集まる。
■ 本日の戦略
前日の乖離値(7,600〜7,000円)と値幅(1,400円)をもとに、本日の日経平均予想レンジ 49,100〜49,600円 からNF日経レバ(1570)の想定レンジを試算する。
👉 想定レンジ:41,500〜42,200円
前日の急上昇後の反落を経て、今日は短期的な「もみ合い局面」に入る可能性が高い。
下値では押し目買いが入りやすいが、上値では利益確定売りが控えており、狭い値幅での攻防戦 となりそうだ。
- 押し目買いポイント:41,500円前後
→ 前日の安値付近でサポートラインを確認できればエントリー。 - 戻り売りポイント:42,000〜42,200円
→ バンド上限付近で上値が重くなれば、一部利確。 - 下値警戒ライン:41,300円
→ この水準を割り込む場合は、MACDの下方トレンドが強まり、一段安の可能性。
テクニカル的にはMACDが依然として弱気シグナルを維持しており、RSIも中立圏で方向感に欠ける。
したがって本日は、「押し目買い・戻り売りの短期回転」 を軸とした慎重な戦略が有効と考える。
出来高が再び増加する兆しが見えれば、午後にかけて反転局面を狙うチャンスもある。
■ 閉めの言葉
相場は熱狂の後、必ず一度は静けさを取り戻す。
今はその「呼吸の時間」であり、次の一歩のための調整でもある。
焦らず、波を待つ。
流れを読む者だけが、次の上昇の初動を掴む。