2025年10月30日 NF日経レバ(1570)の戦略

■ 前日を振り返って

29日の日経平均は 51,307円(+1,088円/+2.17%) と大幅反発した。

米国株高を背景に寄り付きから強い買いが入り、アドバンテスト(6857)がストップ高まで買われるなど、AI・半導体セクターが市場を主導した。

一方で、TOPIX(-0.23%)やJPX日経400(-0.12%)は下落。

値上がり銘柄よりも値下がり銘柄の方が多く、実態としては「指数だけが上がる歪な相場」であった。

NF日経レバ(1570)は 45,350円(前日比+2,020円/+4.66%) と急伸し、想定レンジ上限(45,600円)に肉薄。

ボリンジャーバンド+2σを一時的に上抜け、過熱感を伴う上昇であった。

米市場では、FOMCによる利下げ決定を受けてナスダックが上昇(+0.28%)、一方でダウは小幅反落(-0.16%)。

AI関連の牽引力は続いたが、S&P500は横ばいで、やや息切れ感も見える。

為替はドル円が152.95円まで円安が進行し、株価の支えとなった。

前日の反発は「過熱と期待の狭間にある上昇」であり、持続性よりも一服を意識するタイミングである。

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■ 寄り前情報

ロイターは本日の日経平均について 「利益確定売りが先行」 と予想している。

予想レンジは 51,000〜51,500円。

前日の上昇分の反動に加え、日銀金融政策決定会合の結果待ちで、上値追いは限定的とされる。

政策金利は据え置きが大方の見方だが、「展望リポート」での物価見通し次第では、次回会合での利上げ観測が再燃する可能性もある。

その場合、為替は一時的に円高に振れ、株価の上値を抑えるシナリオも想定される。

米国株は小幅まちまちで、ハイテク主導の強さが続く一方、エネルギー・金融は軟調。

VIX指数は 16.88(+2.8%) と上昇し、ボラティリティがわずかに高まっている。

この点からも、日経平均は一旦の調整局面入りを意識する必要があるだろう。

■ 本日の戦略

想定レンジ

  • 日経平均:51,000〜51,500円
  • NF日経レバ(1570):45,000〜45,700円(乖離値6,000円前後、前日値幅1,400円を考慮)

前日の強い上昇を受けて、朝方は利益確定の売り圧力が優勢と見られる。

寄り付きが高値圏(45,500円付近)で始まる場合は、まず利確を優先。

一方で、44,800〜45,000円の押し目は、円安維持を確認できれば買い場として有効。

テクニカル的には、NF日経レバは依然としてボリンジャーバンド上限付近を維持している。

MACDはシグナルを上回っているが、乖離が縮小しており、モメンタム鈍化の兆しが見られる。

RSIは75前後と過熱圏。

ここでの追随買いはリスクが高く、**「押し目狙い・高値追わず」**が今日の基本姿勢だ。

また、日銀会合後に為替が円安方向(153円台)へ動けば、後場にかけて再上昇する可能性もある。

したがって、午前中はポジションを軽くし、午後のイベント後に再エントリーする“二段構え戦略”を推奨する。

■ 閉めの言葉

前日の急騰は「熱狂」、本日は「冷静」。

相場が息を整える時間こそ、次の好機が生まれる。

波を追うより、風を読む。焦らず、観察を続けたい。

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