■ 前日を振り返って
30日の日経平均は小幅ながら3日続伸し、終値は 51,325円(+17円)。
前日の米FOMCでの利下げ発表を好感しつつも、パウエル議長の発言を受けて上値は限定的であった。
日銀の金融政策決定会合では政策金利を据え置き。これにより円安が進行し、一時ドル円は154円台へ上昇。
後場は為替支援を背景に先物買い戻しが入り、上値を試すも終盤は戻り売りが優勢となった。
**NF日経レバ(1570)**は前日比 -150円の45,200円。
日経平均が小幅続伸したにもかかわらずETFは下落、前日の反発の反動と短期資金の手仕舞いが影響した。
ボリンジャーバンド上限(45,900円)からの反落が鮮明で、テクニカル的には短期調整局面へ移行した格好である。
RSIは60台前半まで低下、MACDはシグナル接近でデッドクロス警戒域。
市場全体では、TOPIX・JPX400がともに0.6%超の上昇を見せ、内需系やバリュー株が堅調。
一方で、米ハイテク株の軟調を受けて半導体関連は利益確定売りに押された。

■ 寄り前情報
ロイターの見通しによれば、本日の日経平均は 買い先行で始まるとされる。
背景には、日銀が利上げを見送ったことで円安基調が続き、輸出関連株に支援材料があるためだ。
ドル円は引き続き 154円台前半を維持しており、円安による企業業績押し上げ期待が下支えとなる。
しかしながら、昨夜の米国市場ではハイテク株安が顕著。
ナスダックが -1.57% と大幅下落し、S&P500も -0.99% のマイナス。
メタ・プラットフォームズやマイクロソフトの下落を受けてSOX指数も軟調となり、
日本市場でも半導体・AI関連銘柄には逆風が想定される。
FOMC後の米金利見通しへの不透明感が残る中、投資家心理はやや慎重。
ただし、米中関係改善の兆しやAPEC首脳会議、日中首脳会談など外交面でのポジティブ要素も控えており、
相場全体としては「押し目買い優勢・高値警戒」のバランスが続きそうだ。
■ 本日の戦略
日経平均予想レンジ:51,000〜51,800円
NF日経レバ想定レンジ:45,000〜46,000円
寄り付きは円安を背景に堅調にスタートする見込み。
ただし、米ナスダックの急落を踏まえ、ハイテク中心の上値は重くなる公算が高い。
本日のNF日経レバは前日の終値45,200円を軸に、45,000円が下値支持線、46,000円台は戻り売り圧力が強いと予想する。
テクニカル的には、ボリンジャーバンド中央線(45,100円前後)を下回るかどうかが分岐点。
割り込むようなら調整継続、維持できれば短期反発の芽が出る。
MACDがデッドクロスを形成した場合は、45,000円割れを待っての押し目買いが有効だ。
一方、寄り付きから46,000円を突破する場合は短期的な戻りトレンドへの転換サインとなり、
46,200〜46,300円付近までの上昇を想定する。
為替のポイントはドル円 154.0円ライン。
この水準を維持すれば輸出株主導の上昇継続が期待できるが、
もし153円台後半へ戻るようであれば、株価は反落リスクが高まるため注意が必要。
短期スタンスとしては「高値追わず、押し目拾い」で臨みたい。
今週末は月末・週末要因が重なり、機関投資家のリバランス売りも想定されるため、
午後の出来高急増には警戒しておきたい。
■ 閉めの言葉
市場は一歩進んで一息つく。そのリズムを読める者だけが、次の波を掴む。
昨日の静かな調整は、今日のための助走である。
焦らず、波を恐れず、相場の呼吸を感じながら自分のリズムを守ること。
それが、上昇相場の中で生き残るための最良の戦略だ。

