■ 戦略のまとめ
前日のFOMCと日銀会合を受けて円安が進行、ドル円は154円台を維持。
筆者の想定では、NF日経レバ(1570)は45,000〜46,000円のレンジを想定。
為替支援による堅調スタートを見込みつつも、米ハイテク株安を警戒して「押し目拾い」戦略を掲げた。
テクニカル的にはボリンジャーバンド中央線(45,100円付近)を下値目安に設定し、
46,000円台では戻り売りを意識する戦略を取った。

■ 実際の値動き
- 日経225:始値 51,629円/高値 52,411円/安値 51,613円/終値 52,411円(+1,085円)
- NF日経レバ(1570):始値 45,900円/高値 47,210円/安値 45,870円/終値 47,210円(+2,010円)
寄り付きから大幅高でスタート。円安基調と米大手企業の好決算(アマゾン・アップル時間外上昇)を背景に、
朝方から日経平均は節目の52,000円を突破し、一気に上昇基調へ。
NF日経レバも後場にかけて勢いを増し、高値引けで取引を終えた。
チャートを確認すると、ボリンジャーバンド上限(47,200円)をタッチして終値を迎えており、
非常に強いトレンドの形成が見られた。
MACDはDIF線がシグナル線を上抜けており、明確な買いシグナルを点灯。
出来高も午前10時台以降に増加傾向を示し、買いエネルギーの持続性を裏付けた。
■ 本日の日経225とNF日経レバの乖離値および値幅
- 乖離値:おおよそ 4,200〜5,200円
- NF日経レバ値幅:1,300円
日経225が前日比 +1,085円に対し、NF日経レバは +2,010円と連動倍率(約1.85倍)をほぼ正確に反映した。
乖離は小さく、ETFとしての価格反応は極めて良好である。
ただし、筆者の想定レンジ(46,000円上限)を大幅に上抜けたことから、
市場全体の買い勢いを読み切れなかった点は反省すべきだろう。
■ 反省
今回の最大の反省点は、想定レンジが現実の相場動向に追いつけなかったことである。
想定上限の46,000円が実際の安値付近となり、予想と実勢のギャップが明確に表れた。
米市場の夜間取引や為替の反応を過小評価し、寄り後の勢いを軽視した点が敗因。
上昇も下落も速いこの銘柄において、リアルタイムの地合い変化に即応できる判断力が必要だ。
■ 東京市場サマリー(MOOMOO証券より引用)
10月31日の日経平均は前日比 +1,085.73円高の52,411.34円。
TOPIXも31.04ポイント高の3,331.83と続伸。
米株は前日下落したが、アマゾン・アップルの決算が時間外で好感され、寄り付きから上昇。
前日の植田日銀総裁の発言による円安進行も相場を押し上げた。
一時は52,000円台を突破後、52300円台で買い一巡するも、後場に再び上昇して高値引け。
10月最終日を強い地合いで締めくくった。
業種別では、電気・ガス、食料品、非鉄金属、電気機器が上昇上位。
値下がりは輸送用機器、金属製品、医薬品など。
特に個別では、
- JT(2914):業績・配当上方修正で大幅続伸
- 日立(6501):収益拡大による通期上方修正
- イビデン(4062):株式分割と上方修正で上場来高値更新
- 村田製作所(6981):通期営業益上方修正で後場急騰
が市場の注目を集めた。
一方、**ニデック(6594)**はTOPIX除外によるリバランス売りで大幅安。
オリエンタルランド(4661)は9.9%安で値下がり率トップとなった。
■ 本日の注目銘柄
- 村田製作所(6981):AI・モビリティ関連部品需要拡大を背景に、来週以降も注目継続。
- イビデン(4062):分割による流動性向上と好業績期待で、短期資金流入が続く見通し。
- 日立製作所(6501):業績上方修正で中期上昇トレンド入りの可能性。
■ 次回戦略
NF日経レバは47,000円台に乗せて高値引け。
テクニカル的にはボリンジャーバンド上限突破で短期過熱感が生じつつあるが、
MACDが上向きに転じていることから、まだ買い勢力が優勢。
来週(11月初週)は52,500円台の上値抵抗を意識しつつ、
押し目狙いは46,500〜46,800円、
上値メドは48,000円付近とみる。
為替が引き続き円安基調(154円維持)を保てば、輸出主導の上昇が続く可能性が高い。
ただし、週明けの米雇用統計を控え、金曜日の急伸後には一時的な利益確定も警戒したい。
■ 閉めの言葉
今日の上昇は、勢いと期待が交差した「10月最終日の祭り相場」だった。
相場は常に予想を裏切り、反応で教えてくれる。
重要なのは、間違いを恐れずにその変化に素早く順応すること。
次の波を掴む準備を整え、11月相場の第一歩を軽やかに迎えたい。

