戦略のまとめ
本日は、前日までの急上昇による過熱感を警戒しつつも、円安基調が下支えするとの見通しで、
NF日経レバ(1570)の想定レンジを 39,400〜40,300円 と設定した。
寄り付き直後の一時的な反発は想定内であったが、MACDの陰転とRSIの高止まりを考慮し、
戻り売り優勢の展開をメインシナリオとした。
短期方針は「40,000円台前半での戻り売り」「39,500円割れでの押し目狙い」の二段構えであった。

実際の値動き
日経225は前日比 -215円の47,734円 で5日ぶりに反落。
始値47,925円から高値48,181円をつけたものの、午後には下落基調へ転じた。
米国株安の流れを受け、ハイテク株中心に利益確定売りが優勢となった。
NF日経レバ(1570)は、
始値39,640円、高値40,090円、安値39,360円、終値39,400円(-310円)。
朝方の上昇後は次第に売りが強まり、後場にかけてじり安の展開となった。
添付チャートを見ると、10時台に40,090円の高値をつけた後、
移動平均線を割り込み、ボリンジャーバンドのミドルラインを下抜け。
午後にかけて下値模索を続け、終盤は 下限バンド(39,360円付近)で引けた。
MACDはシグナル線を下回ったまま推移しており、デッドクロス状態を維持。
RSIも低下しつつあり、買いエネルギーの鈍化を明確に示していた。
出来高は前日より減少し、反発の勢いに欠けたことが分かる。
本日の日経225とNF日経レバの乖離値及び値幅
- 乖離値:8,400〜8,100
- 値幅:700
前日の乖離値(8,300〜7,900)よりわずかに拡大したが、
値幅が縮小しており、相場全体のボラティリティが落ち着きを見せた一日であった。
市場は急騰後の調整局面に入りつつあり、勢いよりも方向感の模索が続いている。
反省
想定レンジはほぼ的中したものの、下方向の勢いを過小評価した点が課題である。
寄り付き高値での戻り売りは有効だったが、午後の下落加速局面での買い場判断が早すぎた。
MACDの陰転継続とボリンジャーバンド下限の拡張を考慮すれば、
反発を待たずに一時撤退する判断も選択肢であった。
とはいえ、予想どおり「方向感に欠けるもみ合い調整」型の値動きとなり、
短期トレードとしては収穫の多い一日だったといえる。
東京市場サマリー(MOOMOO証券より引用)
8日の日経平均は反落し、終値は前日比215円安の47,734円。
米国株安の流れを受けてハイテク株が売られる一方、円安進行が下支え要因となった。
前場は一時200円超の上昇場面もあったが、後場にかけて利益確定売りが優勢となり、
引けにかけて安値圏で推移した。
業種別では、非鉄金属、水産・農林、保険が上昇。
一方で、精密機器、ゴム製品、パルプ・紙などが下落した。
売買代金は約5兆8,600億円と依然高水準を維持している。
本日の注目銘柄
- ソフトバンクグループ(9984):スイスABBから産業ロボット事業を買収と発表し注目。将来のAI×ロボティクス展開に期待。
- 住友金属鉱山(5713):トヨタとの全固体電池用正極材開発協業で大幅反発。EV関連テーマの再燃を印象づけた。
- 大成建設(1801)/安藤・間(1719)/五洋建設(1893):高市政権の国土強靭化期待で上昇基調を維持。
- 富士通(6702):AIソリューション事業拡大で4日続伸。生成AI関連の物色が続く。
- IHI(7013):値上がり率トップ。防衛・インフラ関連として資金流入。
次回戦略
9日の東京市場は、米CPI発表を前にした様子見ムードの継続が予想される。
日経平均の予想レンジは 47,500〜48,000円 程度。
NF日経レバは 39,000〜39,800円 の範囲での推移を想定する。
テクニカル的には、MACDの陰転が続く中でボリンジャーバンドの下限圏に位置しており、
短期的なリバウンドの可能性も出始めている。
ただし、上値は40,000円前後で重く、戻り売り勢力の圧力が強い。
戦略としては、
- 39,000円台前半での押し目買い(RSI30割れ確認後)
- 39,800円超での戻り売り の二段構えで臨みたい。
閉めの言葉
本日の相場は、熱気冷めやらぬ中での「小休止」といえる一日だった。
調整の中にも強気の気配があり、次の上昇の地ならしを感じさせる。
焦らず、トレンドの息継ぎを見守りながら、冷静な視点で次のチャンスを掴みにいきたい。