■ 前日を振り返って
7日の東京市場は、米国株安を背景に大幅安でスタートした。
日経平均は一時4桁の下落となり、終値50,276円(−607円、−1.19%)。
TOPIXも**3,298.85(−0.44%)**と続落。
グロース系銘柄に加え、ソフトバンクグループ(9984)やアドバンテスト(6857)といった
大型ハイテク株が売られ、指数を押し下げた。
ただ、後場に入ってからは売り一巡後の買い戻しが入り、
5万円台を回復して引けた点は地合いの底堅さを示した。
特に**フジクラ(5803)**の上方修正と増配が市場に好影響を与え、
通信・建設・薬品など内需系銘柄に買いが波及。
下げ幅を急速に縮小した。
一方、NF日経レバ(1570)は、
始値43,090円、高値43,590円、安値42,230円、終値43,400円(−840円)。
日経平均との乖離値は6,600〜7,000円、値幅は1,300円。
5日線を下抜けたものの、42,000円台で底を確認する動きも見られた。
過熱感はやや冷めたものの、依然としてハイテク株の調整圧力が重い展開であった。

■ 寄り前情報
ロイターによると、
本日(11月10日)の東京市場は小動きの展開が予想されている。
企業決算の発表が続く中で、個別物色が中心となる見通し。
日銀関連の発言や為替動向が焦点であり、
ドル円は153円台後半と円安基調を維持している。
AI・半導体関連株の調整警戒感は残るものの、
下値では押し目買いも入りやすいとの見方が強い。
主要銘柄では**SUBARU(7270)・資生堂(4911)・三菱地所(8802)**などが決算を控えており、
業績サプライズがあれば市場センチメントを左右する可能性がある。
米国市場では、
**ダウ +0.16%、S&P500 +0.12%、NASDAQ −0.21%とまちまちの動き。
VIX指数は19.08(−2.15%)**とやや落ち着きを見せ、
過度なリスクオフ姿勢は後退している。
このため、東京市場でも下値の堅さが意識されるだろう。
■ 本日の戦略
ロイター予測による日経平均の想定レンジは50,200〜50,600円。
前日の終値50,276円から見ると、下値は限定的とみられる。
為替は円安基調を維持しており、
朝方は先物の買い戻しが入りやすいと考えられる。
これを踏まえると、
NF日経レバ(1570)の想定レンジは43,200〜44,000円をメインに設定。
下値の42,800円が意識される水準であり、
ここを明確に割り込まない限りは押し目買い有利とみる。
短期的には43,500円を上抜けできるかがポイント。
上抜ければ44,000円台への戻りトライが想定されるが、
反発力が弱い場合は43,000円割れまでの調整余地を警戒したい。
テクニカル的には、
MACDは依然マイナス圏ながらもヒストグラムの縮小が進み、
RSIは40前後で反発余地を残す。
寄り付きで先物が堅調なら、前場中に一度買い場が訪れる可能性がある。
戦略:押し目買い優勢、ただし戻り売りも意識
- 買いエリア:43,000〜43,200円
- 利確目標:43,900〜44,000円
- ロスカット:42,800円割れ
■ 閉めの言葉
先週の波乱を経て、ようやく相場が落ち着きを取り戻しつつある。
円安と堅調な米国先物が支えとなり、
本日は個別物色中心の展開が見込まれるだろう。
市場全体のムードは「不安と期待のせめぎ合い」だが、
だからこそ一つひとつの決算・発言が重く響く。
焦らず、地合いを見極めながら、
次の波を静かに待ちたい。

