■ 戦略のまとめ
前日の米国株高と円安進行を背景に、日経平均は節目の51,000円を上抜けて堅調スタートが想定された。
想定レンジは 44,500〜45,300円、前場の押し目（44,600円前後）を拾い、45,200円付近で一部利確する戦略で臨んだ。
テクニカル的にはMACDのゴールデンクロスを意識しつつ、ボリンジャーバンド上限の45,300円を上抜けるかが焦点であった。
■ 実際の値動き
- 日経225：始値 51,314／高値 51,513／安値 50,581／終値 50,842（前日比 -68）
- NF日経レバ（1570）：始値 45,160／高値 45,470／安値 43,830／終値 44,300（前日比 -160）
寄り付き直後に45,470円まで上昇したが、その後は米半導体株の伸び悩みを受けて売りが優勢に転じ、午後には43,830円まで急落。
終盤にかけて小幅に戻したものの、想定上限45,300円を明確に突破できず、引けでは44,300円と下落して取引を終えた。
■ 本日の日経225とNF日経レバの乖離値・値幅
- 本日の乖離値：6,100〜6,700円
- 本日の値幅：1,600円
乖離は前日よりもやや縮小したものの、値幅は拡大。
日経平均の上昇幅に対してNF日経レバの値動きが増幅される典型的な連動パターンを維持したが、午後の下げ局面では日経より敏感に反応した点が特徴的である。
■ チャート分析
画像チャートによれば、午前中はボリンジャーバンド上限（45,470円）を一時突破したものの、
ミドルライン（約44,800円）を割り込むと下げが加速。
14時以降にはバンド下限（43,830円）にタッチし、そこから反発する動きが見られた。
MACDは依然としてシグナルの下方で推移しており、ゴールデンクロス形成には至らず。
短期的には売り優勢だが、ヒストグラムの縮小が示すように、下落モメンタムはやや鈍化している。
RSI（画像非表示だが推定値）は30台後半と見られ、短期的な売られすぎ水準に近い。
このため、翌日以降は短期反発の可能性も残されている。
■ 反省
米国市場の好調を受け、寄り付きは強含みで始まったものの、
半導体株の伸び悩みと決算発表前のポジション調整により、想定レンジ上限を維持できなかった。
特に午後の急落局面では、米政府予算関連の報道や為替の小反発が心理的重しとなった。
■ 東京市場サマリー（MOOMOO証券より引用）
日経平均は前日比68円安の50,842円。寄り付きは400円超の上昇から始まり、一時は600円超高の51,500円台をつけたが、
半導体株や電線株への売り圧力で午後には失速。終盤の買い戻しも限定的で、プラス圏には戻れなかった。
業種別では空運、電気・ガス、水産・農林が上昇。
一方、非鉄金属、海運、陸運は軟調。
TOPIXは小幅ながらプラスを維持し、指数構成銘柄の広がりを感じさせる一日であった。
■ 本日の注目銘柄
- ソニーG（6758）：通期業績予想を上方修正し、後場一段高。音楽分野の好調が寄与。
- 鹿島建設（1812）：通期営業益を上方修正し、終値＋8.86％で値上がり率トップ。
- ANAホールディングス（9202）：大規模な自社株買い発表を好感し、続伸。
- 助川電気工業（7711）：原発関連報道を受け急騰。エネルギー関連物色の広がりを示唆。
■ 次回戦略（11月12日予測）
米下院によるつなぎ予算採決が控え、再び米政治リスクへの警戒が高まる見通し。
為替は一段の円安基調ながら、短期的には材料出尽くし感もあり、上値の重さを想定する。
NF日経レバの想定レンジは 43,800〜44,800円。
MACDがシグナルを上抜ける兆しを見せれば短期買いを検討するが、
基本は戻り売り優勢のレンジ戦略を継続したい。
■ 閉めの言葉
本日の東京市場は、上値の重さと投資家心理の揺れが同居する一日であった。
「強気相場の中にも冷静さを」──この姿勢が問われる局面である。
焦らず、次の波を待ち、確実に利益を積み上げていきたい。
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