戦略のまとめ
本日は、ロイターの寄り前予測(50,600〜51,200円)を基準に、NF日経レバ(1570)の想定レンジを43,300〜44,600円と設定し、押し目買いは43,300〜43,600円、利確は44,300〜44,600円とする戦略で臨んだ。
半導体セクターの堅調さを背景に上方向への余地を想定しつつも、円高圧力が上値を抑えるリスクを警戒する立ち回りを組み立てていた。
実際の値動き

■ 日経225
- 始値:50,818
- 高値:50,875
- 安値:49,926
- 終値:50,148(-453)
■ NF日経レバ(1570)
- 始値:43,940
- 高値:43,940
- 安値:42,430
- 終値:42,840(-730)
日経225が始値から上昇後に失速し、前場後半から下落圧力を強めて50,000円割れを試す展開となり、NF日経レバも連動して急落。
想定レンジの下限43,300円を大きく割り込み、42,430円まで下掘りする形となった。
本日の日経225とNF日経レバの乖離値・値幅
本日の乖離値は7,500〜6,900円、値幅は1,500円と昨日に続き拡大傾向。
キャッシュ市場の弱さと円高が指数に重しとなり、レバレッジETF特有のボラティリティ増幅が表面化した。
特にNF日経レバは、画像チャート上で確認できる以下の動きが顕著だった:
- ● ボリンジャーバンド−2σ〜−3σに沿った強いバンドウォーク
- ● MACDは前場後半にかけてさらに下方拡散、売り優勢を示唆
- ● 移動平均線(特に5MA)が上値を抑え続け下向きに拡大
- ● RSIは30割れ水準まで低下し、短期的な売られすぎを示す局面も存在
テクニカル的にも「下に走った弱気相場」の典型であり、押し目と判断するには十分な反発シグナルが揃わなかった一日であった。
反省
寄り前の米国市場の好調さに引きずられ、上振れに期待を寄せすぎた感がある。実際には、材料出尽くしと円高進行、そしてAI関連の失速が市場心理を冷やし、日経225はロイター予測帯を大きく下抜いた。
結果としてNF日経レバの下掘りリスクを過小評価したことが今日の敗因である。
東京市場サマリー(MOOMOO証券より引用)
FOMC後の米株上昇を受けて寄りはプラススタート。しかしオラクルの時間外急落やAI関連の売りが響き、早々にマイナス圏へ。
10時後半から下げが加速し、前場安値引け。後場には一時5万円割れも発生した。
業種別では卸売、海運、証券など一部が堅調な一方、情報通信や非鉄、電力ガスなどが大きく売られ、ハイテク中心の調整色が強い日であった。
本日の注目銘柄
- 三井物産(8031):+4.85%、バリューシフト継続で資金流入、4連騰。
- ソフトバンクG(9984):-7.69%、AI関連売りの中心。
- TOPPAN(7911):事業戦略説明会好感で新高値。
- 資生堂(4911):GSが買いへ格上げし堅調。
- マクセル(6810):4連騰、外資が株価目標引き上げ。
次回戦略(2025年12月12日)
今日の強い調整により、明日は以下が重要な判断軸となる。
■ 注目ポイント
- ● 円高傾向が継続するか(ドル円が155円台を維持できるか)
- ● ハイテク・AI関連のリバウンド有無
- ● 日経225が50,000円を明確に回復できるか
■ NF日経レバ(1570)想定レンジ案
42,200〜43,500円
今日の値幅と急落の反動を考えつつも、戻りの弱さを踏まえ上値は控えめに設定する。
■ 明日の戦術
- ● 押し目買い:42,200〜42,600円
- ● 戻り売り:43,200〜43,500円
- ● ハイテクのリバ期待は控えめ、まずは指数の下げ止まりを確認
- ● 乖離拡大局面のため、ポジション量は慎重に調整
閉めの言葉
寄り付きの強さに安心した直後に急落する、相場らしい難しさが現れた一日であった。材料が出尽くした後の反動や円高の重さを痛感しつつ、明日は一度落ち着きを取り戻すかどうかの見極めが焦点となる。同じ相場を追う仲間として、また一緒に明日のマーケットを迎えたい。

