前日を振り返って
前日の東京市場は自律反発を想定した寄り付きの強さとは裏腹に、ハイテク・AI関連の失速と円高の進行が重くのしかかり、日経平均は大きく下押しした。
NF日経レバ(1570)は下方向へのバンドウォークを続け、ボラティリティが増幅された一日であった。
■ 日経225(12月11日)
- 始値:50,818
- 高値:50,875
- 安値:49,926
- 終値:50,148(-453)
■ NF日経レバ(1570)
- 始値:43,940
- 高値:43,940
- 安値:42,430
- 終値:42,840(-730)
想定レンジの下限を大きく割り込み、42,430円まで急落した点は強く反省すべきである。
円高圧力とAI関連の失速、米テックの弱さを十分に織り込めず、下掘りリスクへの備えが不十分であったことが課題である。
■ 乖離値・値幅
- 乖離値:7,500〜6,900円
- 値幅:1,500円
乖離は依然として拡大傾向であり、日経平均とNF日経レバのボラティリティの差が強く意識される局面だった。ハイテクの弱さと円高が同時に進むと、レバレッジETFは一段と振れ幅が増すという典型的な相場である。
寄り前情報(ロイターより)

本日の東京市場は「反発」を想定する声が多い。米国ではダウとS&P500が揃って最高値を更新し、東京市場でも自律反発の買いが先行するとの見方が強い。
一方でナスダックはオラクルの決算失望を受けて下落しており、ハイテクセクターのセンチメントは弱含みである点には注意が必要だ。
■ 日経平均の予想レンジ
50,200〜50,800円
「5万円〜5万1,000円のレンジ相場」との見方が継続しており、急速な戻りよりも、押し目を拾う需給による底堅さが意識される一日となりそうだ。
本日の戦略|NF日経レバ(1570)
前日の大幅下落により、一定の自律反発は期待できるが、米ハイテクの弱さや円高圧力が続く限り、戻りは限定的とみる。
そのためNF日経レバの想定レンジは以下の通りとする。
■ 想定レンジ
42,300〜43,600円
■ 売買戦術
- 押し目買い:42,300〜42,700円
- 戻り売り:43,200〜43,600円
- 反発はあくまで「自律反発」と想定し、深追いは避ける
- 乖離拡大が続くためポジション量は控えめに調整する
- ドル円155円台の攻防を注視し、円高方向に振れた場合は追随売りを検討
画像のデータからは、米ダウが+1.36%と強く、S&P500も最高値更新の流れが続いている一方、NASDAQは小幅安とテックに重さが残る。VIXは15.14まで低下し、恐怖感は限定的である。
これらを総合すると「指数は戻るがハイテクは弱い」という環境のため、NF日経レバの戻りも鈍い可能性が高い。
閉めの言葉
昨日の急落は相場の難しさをあらためて痛感する一日であった。寄りの強さに惑わされず、ファンダと為替の流れをより重視すべき局面である。今日の反発はチャンスではあるが、無理をせず地に足のついたトレードを心がけたい。同じ相場を追う皆さんとともに、今日も丁寧に市場と向き合っていきたい。

