戦略のまとめ
前日までの急落を受け、本日は自律反発局面を想定。日経平均はロイター予測を踏まえ49,000〜49,500円のレンジを想定し、NF日経レバ(1570)は前日の乖離値(8,000〜8,400円)と値幅(900円)を考慮して40,800〜42,300円を想定レンジとした。
下値は40,800〜41,100円を押し目候補、上値は42,000円台前半を戻り売り警戒ゾーンと位置付け、寄り付きの勢いに飛び乗らず、前場の値動きを見極めてから対応する慎重な戦略とした。
実際の値動き

■ 日経225(12月19日)
- 始値:49,387円
- 高値:49,766円
- 安値:49,257円
- 終値:49,507円(前日比 +505円)
■ NF日経レバ(1570)
- 始値:41,470円
- 高値:42,130円
- 安値:41,250円
- 終値:41,720円(前日比 +760円)
寄り付きから買いが優勢となり、日経平均は終日底堅く推移。後場の日銀金融政策決定会合での利上げ発表後、一時的に上げ幅を拡大し、49,700円台まで上振れる場面があった。
NF日経レバも同様に、寄り付きから想定レンジの下限を上回ってスタートし、前場後半には42,130円まで上昇。想定していたレンジ内での推移に収まり、終値も41,720円と高値圏を維持した。
本日の日経225とNF日経レバの乖離値及び値幅
- 乖離値:7,000〜7,600円
- 値幅:900円
乖離値は前日から縮小し、7,000円台まで低下。指数の反発に対して1570も素直に反応し、レバレッジETF特有の調整圧力が一服した形だである。
値幅は前日と同水準の900円を維持しており、ボラティリティは依然として高い。ただし、下方向への不安定さよりも、押し目が拾われやすい地合いへと変化しつつある点は評価できる。
反省
日経225はロイター予測をやや上振れし、想定以上に強い動きとなった。NF日経レバも想定レンジ内での推移ではあったが、上限付近までしっかりと到達しており、市場が日銀の利上げを事前に織り込んでいたことを改めて認識させられる一日であった。
警戒していた「植田ショック」は見られず、むしろ円安進行が株価を押し上げる結果となった点は反省材料だである。イベント通過後の反応まで含めて、より柔軟なシナリオ設定が必要だと感じた。
東京市場サマリー(MOOMOO証券より引用)
本日の東京市場は、米国株高を背景に買い先行で始まり、日経平均は終値で49,507円と500円超の上昇となった。日銀の利上げ発表後は一時的に上げ幅を拡大したものの、その後は落ち着いた推移となった。
業種別では33業種中28業種が上昇。非鉄金属、建設、情報・通信、銀行などが堅調で、リスク選好の改善が確認できる。一方、ディフェンシブ色の強い業種には利益確定売りも見られた。
本日の注目銘柄
- ソフトバンクグループ(9984):OpenAI資金調達報道を受け急反発。指数押し上げの主役。
- トヨタ自動車(7203):米国産車の逆輸入検討報道で注目。
- AnyMind Group(5027):M&A発表を材料に急騰。
次回戦略
テクニカル面では、1570は移動平均線を回復し、ボリンジャーバンドの中心線付近で推移している。RSIは中立水準まで戻し、MACDも下落基調から横ばいへと変化しつつある。
次回は41,300〜42,500円を想定レンジとし、急騰局面では追いかけず、押し目形成を待つ戦略を基本としたい。イベント通過後の反応を冷静に見極める局面だである。
閉めの言葉
警戒していた材料が無事に通過した時ほど、相場は静かに強さを見せる。悲観に傾きすぎず、かといって楽観にも寄りすぎない。その中間に立つ視点を、これからも大切にしていきたいだである。

