戦略のまとめ
本日のNF日経レバ(1570)は、前日の急落を受けた反動と為替の円高基調をにらみながら、
想定レンジ41,300〜42,900円 を設定して取引に臨んだ。
下値は「昨日の安値と乖離値から算出した41,300円台」を重要ポイントとし、戻りは42,500円付近が重くなると判断。
イベント前(FOMC・日銀会合)で全体が動きにくいことを前提に“薄い反発と重い上値”を警戒する戦略であった。
実際の値動き

本日の値動きは以下の通りである。
■ 日経225
- 始値:49,494
- 高値:49,636
- 安値:49,243
- 終値:49,303(±0)
■ NF日経レバ(1570)
- 始値:41,860
- 高値:42,020
- 安値:41,380
- 終値:41,400(−110)
寄り付き後は買い戻しが入ったものの、前場後半から徐々に上値が重くなり、後場は終日売り優勢。
添付チャートで確認できるように、Bollinger Bands の−1σ〜−2σ帯を推移し続ける弱い形で、
MACDは深いデッドクロスが継続。
移動平均線(5MA・25MA)も下向きで、反発の力が弱い典型的な「戻り鈍化」の展開であった。
本日の日経225とNF日経レバの乖離値および値幅
本日の乖離値:7,900〜7,600円
本日の値幅:760円
本日の値動きは、予測した下限値にほぼ一致した形となった。
日経225は前場こそ300円超の上昇を見せたが、乖離値は依然として7,600〜7,900円台を維持し、レバレッジ商品の戻りが限定的となる要因となった。
特に、NF日経レバは値幅760円と小さく、イベント前特有の「動かない相場」に入っている印象が強い。
反省
本日は、下値想定は的中した一方で、上値の伸びは予想以上に重かった。
ロイター予測の日経225レンジ(49,200〜49,900円)の上限付近まで上昇する場面があったものの、
42,500円への接近はなく、レバレッジ側は戻り売りが早期に出た形である。
やはりFOMC・日銀政策決定会合を控え、マーケットは積極的にリスクを取りにいかない。
戦略どおり“寄りの反発は追わない”判断は妥当であったが、
戻りの鈍さをより強く想定する必要があった。
東京市場サマリー(MOOMOO証券より引用)
日経平均は前営業日比0.17円高の49,303.45円。
前日の大幅安の反動で高寄りしたが、値上がりは続かず、後場は49,500円を割れる展開が定着した。
特にソフトバンクグループの下げが重く、プライム市場では値下がり銘柄が優勢。
終盤は持ち直しつつも、全体のセンチメントは弱めである。
新興市場はさらに弱く、グロース250指数は2%超下落した。
値上がり業種トップは銀行業、非鉄金属、その他金融など。
一方、電気・ガス、情報通信が売られた。
材料株はまちまちで、AI関連は総じて調整色が強かった。
本日の注目銘柄
- 日本電気硝子(5214):低誘電ガラスファイバー関連で年初来高値更新。
- 安川電機(6506):ソフトバンクとのフィジカルAI協業で急騰。
- 太陽誘電(6976):高容量MLCC量産発表で6日続伸。
- 暗号資産関連(メタプラネット/リミックスポイント等):BTC急落により軟調。
- ソフトバンクG(9984):AI過剰投資懸念で後場に下げ幅拡大。
次回戦略
イベント通過待ちの動きが続く中で、明日以降の戦略は以下の通りとする。
- 42,000円台前半は戻り売り圧力が強いと認識する。
- MACDデッドクロス継続のため、上昇は短期限定の可能性が高い。
- 41,300円〜41,400円帯は下値支持として意識されるが、割れた場合は再度下落トレンド加速を想定。
- 日経225の値幅縮小が続く場合は“無理に狙わない”姿勢が重要。
- 為替155円割れの瞬間は指数全体が重くなるため、ロングは一度逃げる判断が最適。
翌日はFOMC前のポジション調整がさらに進む可能性が高い。
NF日経レバの想定レンジは、41,200〜42,500円を軸に見ておく。
閉めの言葉
大幅下落の翌日らしい“反発しても伸びない相場”となった一日であった。
イベント前の独特の重さはあるものの、下値はしっかりした印象もあり、次の動き出しが重要になる。
静かな時間こそ準備ができる瞬間であり、マーケットと距離を取りつつ、明日も丁寧に相場を追っていきたい。

