前日を振り返って
前日の12月2日の日経平均は49,303円で引け、値幅は約390円と小さく、イベント前らしい低ボラティリティの一日であった。NF日経レバ(1570)は41,380円の安値をつけて41,400円で終え、想定レンジ下限に近い推移となった。テクニカルではボリンジャーバンド−1σ〜−2σ帯を維持し、MACDの深いデッドクロスも継続。戻りが極めて弱い形で推移したのが特徴である。
市場全体はソフトバンクGなど主力の重さが意識され、グロース指数は2%超の下落。為替は155円台後半での推移が続き、円高方向の圧力がじわりと指数の上値を抑える展開であった。米国株はダウ・NASDAQ・S&P500すべてが上昇し、ハイテクの買い戻しが優勢。暗号資産も反発し、リスク許容度がやや改善した点は本日の寄りにも影響するとみられる。
前日のNF日経レバの乖離値は7,900〜7,600円、値幅は760円。しばらく継続している「乖離縮小の鈍さ」はレバレッジ側の戻りが重い理由の一つだ。イベント通過前の慎重姿勢を反映した動きであり、今日も強気一辺倒は難しいコンディションである。
寄り前情報

ロイター予測では、本日の日経平均は「買い先行」でのスタートが見込まれる。ただし月初要因による売り、循環物色の一巡感、材料難といった背景から、上値追いは限定的とされている。予想レンジは49,100〜49,600円。国内ではイベント前で様子見姿勢が強く、米国ではFOMCを控え利下げ期待が維持されている状況だ。
画像の米国指数では、
・NYダウ:+185ドル(+0.39%)
・NASDAQ:+137ポイント(+0.59%)
・S&P500指数:+16ポイント(+0.24%)
と堅調。VIXは16.59(−3.77%)でリスクオン寄りの空気を示している。
ドル円は155.81でわずかに円高気味だが、急激な変動はなく相場を乱しにくい位置である。
本日の戦略
本日の日経平均予想レンジ(49,100〜49,600円)をベースに、前日の乖離値7,900〜7,600円、値幅760円からNF日経レバ(1570)の想定レンジを算出する。過去の乖離推移とテクニカルを踏まえると、41,300円〜42,300円が今日の比較的現実的なレンジと判断する。
■ 上値のポイント
- 42,000円台前半は戻り売りが出やすいゾーンであり、42,300円付近は強めの抵抗帯。
- テクニカルは依然として弱気配で、MACDデッドクロスが続くため、上昇は短期での切り返しにとどまる可能性が高い。
- 米国株の反発はプラス要因だが、国内需給の売り圧力が重石となる見通し。
■ 下値のポイント
- 昨日の安値41,380円と下値抵抗41,300円が最重要ライン。
- このライン割れは下落トレンド再加速の危険信号になる。
- 為替が155円を割る局面では指数が急速に重くなる可能性があるため、ロングは短期で逃げる判断が有効。
■ 今日の方針
- 寄りのギャップアップは追わない。
- 押し目狙いは41,300〜41,500円帯のみ慎重に検討。
- 42,000円台は一度利確優先、もしくは戻り売りの選択肢を持つ。
- FOMC前のポジション調整の流れに逆らわず、「無理に狙わない」姿勢を保つ。
閉めの言葉
昨日は典型的な「反発しても続かない相場」であった。本日もイベント前の静かな地合いが続く可能性が高い。こうした時間こそ無理な勝負は避け、値動きの癖を観察しながらチャンスを待つ姿勢が大切である。じっくり構えつつ、今日もしっかりと相場を追っていきたい。
(投資は自己責任で)

