前日を振り返って
前日の12月8日の日経平均は50,581円(+90円)で引けた。寄り付きは米株高を受けて堅調だったが、その後は失速し、一時は50,234円まで下落するなど方向感に欠ける展開であった。ただし下値では買いが入り、後場は前日終値を挟んでもみ合いながらも引けにかけて強含んだ。
NF日経レバ(1570)は43,810円で始まり、43,810円が高値、42,940円が安値、終値は43,590円(+170円)となった。想定レンジ(43,400〜44,200円)の下側での滞留が目立ち、上値の重さを改めて示した。MACDは低位横ばい、RSIは中立圏下限、ボリンジャーバンドは下方拡散気味と、積極的に上値を追うには力不足の形状であった。
前日の乖離値は7,300〜6,800円、値幅は870円と、レバETFならではの値動きは出たものの、トレンド発生には至らなかった。寄り付き後に動きが止まり膠着したことで、上値が限定されていることを早めに認識すべき場面であった。
寄り前情報

ロイターによれば、本日12月9日の東京株式市場は売り先行で軟調スタートが見込まれている。前日の米主要3指数が揃って下落し、国債利回りの上昇でセンチメントが悪化した。加えて、前夜の東北地方の地震の被害状況が読めず、投資家の様子見姿勢も強まりやすい。
一方で、テクニカル面では25日移動平均線が下支えとなる可能性が高く、50,200円付近では下げ渋りやすいとの指摘がある。TOPIXは比較的底堅く、全面的に崩れる相場にはなりにくいとの見通しが示されている。
米国株はダウ・ナスダック・S&P500の主要指数がいずれも下落。ダウは47,739(-215)、ナスダックは23,545(-32)、S&P500は6,846(-23)で、FOMC前の金利上昇が重しとなった。VIXは16.66(+1.25)と不安定さを示す水準へ上昇している。為替は155.92円と円安方向で推移するものの、地震要因の可能性もあり、株価に好影響とは直結しにくい。
日経平均の予想レンジはロイターで50,200〜50,500円と示されており、昨日までの50,500円台から一段低い水準での推移が想定される。
本日の戦略(NF日経レバ1570)
ロイターの予想レンジ(50,200〜50,500円)と前日の乖離値7,300〜6,800円、さらに前日のレバETFの値幅870円を踏まえると、本日のNF日経レバの想定レンジは以下となる。
◆ 本日の想定レンジ:42,500〜43,300円
・下値:日経50,200円 × 乖離値係数 → 約42,500円
・上値:日経50,500円 × 乖離値係数 → 約43,300円
昨日の上値の重さ・米株安・FOMC前の様子見を考えると、上振れ余地は限定されるとみるのが妥当だ。
■ 本日の立ち回り方
- 寄り付きは売り先行を想定し、飛びつき買いは避ける。
- 42,500円前後(支持帯)では短期的な押し目買いを検討。
25日線付近で下げ渋りが見られれば、反発狙いが成立しやすい。 - 43,200円以上は戻り売り優勢ゾーン。
前日の上値圏での重さが再現する可能性が高い。 - FOMC前につき「伸ばすトレード」より「回転・短期決済」を優先。
- VIX上昇を考慮し、急変動リスクに備えてロットは控えめに。
本日の相場は下方向を意識しつつも、50,200〜50,300円付近での攻防が最重要である。この帯が保たれるかどうかが、後場の流れを大きく左右するとみている。
閉めの言葉
昨日は上値の重さが際立つ展開であったが、今日も同じく慎重さが求められる相場である。ただ、弱いながらも下値買いの気配は残っており、(恐れず・無理せず)の姿勢が功を奏しやすい局面といえる。相場の空気を丁寧に読み取りながら、一歩ずつ確実に進んでいきたい。

