NF日経レバ
寄り前情報
[東京 23日 ロイター]
– きょうの東京株式市場で日経平均株価は、反発が想定されている。
前日の米株式市場で米中摩擦への過度な警戒感が和らいで主要3指数がいずれも2%超上昇したことを受けた買い戻しが優勢になるとみられる。ドル/円が円安方向に振れていることも支えになりそうだ。
日経平均の予想レンジは3万4600円─3万5100円。
日経平均は、反発を期待した買いが先行するとみられる。ベッセント米財務長官が米中摩擦はいずれ緩和されるとの見通しを示したことを好感した米国市場と同様に「ひとまず買い戻しが入りそうだ。日経平均は3万5000円も視野に入る」(いちよしアセット
マネジメントの秋野充成社長)との見方が聞かれる。
フィラデルフィア半導体指数(SOX)が2%超高となったことは、国内の半導体関連株の追い風と見込まれる。
ドル/円が143円付近へと円安方向に振れており、輸出株を中心に支援材料になりそうだ。
一方、米高関税政策の経済への悪影響や大統領による米連邦準備理事会(FRB)議長批判などへの過度な警戒感は払拭されてはいない。「米国株高はショートカバーが中心でもあり、持続するかはわからない」(いちよしAMの秋野氏)との見方もある。
きょうはファナック<6954.T>など国内企業の決算発表があるほか、海外では20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議(ワシントンDC)が24日まで開催される。
欧米で4月製造業・サービス部門PMI速報値、米国で米地区連銀経済報告の発表がある。
前日の米株式市場では、主要3指数が急反発して取引を終えた。
ベッセント氏は、将来行われる見通しの中国との貿易交渉は「長期戦」になる可能性が高いものの、米中貿易摩擦は緩和されると確信していると発言したことが伝わり、これまで様子見姿勢を取っていた市場参加者が買いに転じた。
戦略
想定レンジ補正値込み20,700〜21,200円。13,900円のズレを予想。
結果

寄り付き相場が高値に、21,000を挟んだレンジ相場。
始値 | 高値 | 安値 | 終値 | |
日経225 | 34,787 | 35,142 (35,100) | 34,682 (34,600) | 34,868 +648 |
NF日経レバ | 21,385 | 21,445 (21,200) | 20,835 (20,700) | 21,070 +740 |
反省
13,700〜13,800円のズレ。ロイター共にほぼ想定範囲。
東京市場サマリー(MOOMOO証券より引用)
東京市場サマリー(MOOMOO証券より引用)
市場概況
23日の日経平均は3日ぶり大幅反発。終値は648円高の34868円。22日の米国では、ベッセント財務長官の発言から米中対立激化に対する警戒が後退して、ダウ平均が4桁の上昇。さらに、引け後にトランプ大統領がパウエルFRB議長を解任するつもりはないとの見解を示したことで、為替市場ではドル高(円安)が急速に進行した。
これらを好感して500円超上昇して始まると、節目の35000円を突破して早々に上げ幅を900円超に広げた。35100円台で買いが一巡すると、その後は円安に一服感が出てきたこともあり、しばらく値を消した。寄り付き(34787円)を下回ったところでは改めての買いが入って盛り返しており、後場は高い位置での一進一退が続いた。
東証プライムの売買代金は概算で4兆2900億円。業種別では輸送用機器、ゴム製品、保険などが大幅上昇。下落は水産・農林1業種のみで、陸運や鉱業が小幅な上昇にとどまった。
4月23日の東証プライム市場では、買い優勢金額は8,414.46億円、売り優勢金額は7,229.74億円となった。
トップニュース
トヨタ自—大幅反発、円安反転や欧州系証券の投資判断格上げなどで
$トヨタ自動車 (7203.JP)$は大幅反発。一時139円台にまで進んだドル安・円高だが、米中貿易戦争の緩和期待やFRB議長解任の意図はないとのトランプ氏発言によって、142円台にまで反転している。自動車株への買い安心感につながっている。また、同社に関してはUBS証券が投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げ、目標株価も3100円から3200円に引き上げている。関税への対応手段の多様さ、強固な利益体質やBSを市場は過小評価していると指摘。
アサカ理研-3日ぶり大幅反落 金価格の上昇一服を受け売り優勢
$アサカ理研 (5724.JP)$が3日ぶり大幅反落。金価格の上昇一服が嫌気されている。
投資家センチメントの改善により米国の「トリプル安(株安・債券安・通貨安)」が巻き戻される動きとなり、安全資産として買われ一時3500ドルを超えていた金先物には利益確定売りが出た。貴金属リサイクルを行う同社は金価格の上昇を手がかりに買われていたこともあり、きょうは手じまい売りが優勢となっている。
メタプラネット-急騰 センチメント改善しビットコイン9万3000ドル台回復
$メタプラネット (3350.JP)$が急騰。暗号資産価格の上昇が好感されている。米国政府の要人発言を受けて米中貿易戦争の緩和期待が高まったことなどにより、投資家センチメントが改善。代表的な暗号資産となるビットコインの価格が足元9万3000ドル台を回復しているほか、イーサリアムやリップルなども上昇している。
同社はビットコイン投資に注力しており、関連銘柄として株価も買われている。暗号資産関連では $リミックスポイント (3825.JP)$ や $セレス (3696.JP)$ なども高い。
INPEXやENEOSはしっかり、対イラン制裁強化でWTI価格は上昇◇
$INPEX (1605.JP)$ や $ENEOSホールディングス (5020.JP)$はしっかり。米財務省は22日、イラン産原油や液化石油ガス(LPG)の輸出に関連する人物と関連企業に新たな制裁を発動したと発表した。対イラン制裁の強化を受け、原油市場の需給引き締まり観測が強まった。
また、ベッセント米財務長官が米中貿易摩擦は緩和に向かうとの認識を示したと伝わったことを好感する買いも流入した。
$富士フイルムホールディングス (4901.JP)$は大幅反発。バイオ医薬品の開発・製造受託を行う子会社フジフイルム・ダイオシンス・バイオテクノロジーズが、バイオ医薬品企業リジェネロン ファーマスーティカルズと、総額30億ドル超のバイオ医薬品製造契約を締結と発表している。
ヘリオス-後場上げ幅拡大 ARDS治療薬の第3相試験実施に向けたPMDAとの対面助言完了
$ヘリオス (4593.JP)$が後場上げ幅拡大。同社は23日13時、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)治療薬「HLCM051」について、グローバル第3相試験(REVIVE-ARDS 試験)実施に向けた医薬品医療機器総合機構(PMDA)との対面助言が完了したと発表した。
$コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングス (2579.JP)$ が急騰。同社傘下のコカ・コーラ ボトラーズジャパンは22日に、主要カテゴリー製品について、2025年10月1日出荷分より価格改定を実施すると発表した。
安川電機-4日ぶり大幅反発 米中貿易戦争の緩和期待で買い優勢 資生堂も高い
$安川電機 (6506.JP)$が4日ぶり大幅反発。べッセント米財務長官が米中貿易戦争の緩和の可能性に言及したことが好感されている。
QPS研究所—年初来高値、「ウクライナの諜報機関に衛星画像提供」の一部報道を材料視
$QPS研究所 (5595.JP)$は年初来高値。一部メディアで「日本、ウクライナの諜報機関に衛星画像を提供へ」と報じられ、買い材料視されている。
日経225の構成銘柄は全般的に上昇し、市場センチメントは改善している。
その中で、 $コニカミノルタ (4902.JP)$は本日値上がり率トップ、終値は9.95%上昇の438.6円だった。一方、値下がり率トップは $ニトリホールディングス (9843.JP)$、終値は2.57%下落の17280.0円だった。