戦略のまとめ
本日の日経平均は43,500円を下値に、44,000円を上値とするもみ合いを想定。NF日経レバ(1570)の想定レンジは32,600円〜33,200円と設定した。寄り付きでの上昇局面では利確を意識し、押し目は32,600円付近まで待って拾う戦略とした。乖離値は11,000〜11,200円を基準に、レンジ内逆張りを基本とした。

実際の値動き
- 日経225:始値43,876円/高値44,396円/安値43,870円/終値44,372円(+534円)
- NF日経レバ(1570):始値33,020円/高値33,720円/安値32,910円/終値33,680円(+820円)
想定したレンジを大きく超えて上伸し、日経平均は終値ベースで初めて44,000円台に乗せ、連日の史上最高値更新となった。NF日経レバも33,000円台を明確に回復し、強い上昇トレンドを示した。
チャート分析では、前場に33,720円をつけた後いったん押しを入れたが、後場にかけて再度買い戻しが入り高値圏で引けた。出来高も伴い、投資家の積極的な参加がうかがえる展開であった。MACDはシグナルを上抜けプラス圏に浮上し、移動平均線も上向きに転換。RSIは上昇余地を残しながらも強気圏に突入している。
本日の日経225とNF日経レバの乖離値
本日の乖離値は 10,900〜10,700円 で推移。前日の11,000〜11,200円から縮小し、投資家心理がさらに過熱気味に傾いたことを示す。今後の短期売買判断において、10,900円付近を新たな基準点とする必要がある。
反省
ロイター予測では「小動き」とされたが、実際には日経225が44,000円を大きく上抜ける強い展開となり、想定レンジは大きく外れた。生成AI関連株の物色が指数を押し上げ、政策期待と米株高が相まって一気に強気相場を形成した。乖離値の縮小は急騰の裏返しでもあり、翌日は調整リスクに注意が必要である。
東京市場サマリー(MOOMOO証券より引用)
11日の日経平均は534円高の44,372円と大幅続伸し、連日で史上最高値を更新。ソフトバンクグループやアドバンテストといった生成AI関連株が牽引した。一方、TOPIXは小幅高にとどまり、値下がり銘柄が多い状況で、指数の上昇を一部銘柄が支えている構図が鮮明である。業種別では情報・通信、非鉄金属などが上昇したが、銀行、保険株は軟調。売買代金は概算で4兆9500億円と活況を維持した。
本日の注目銘柄
- ソフトバンクグループ(9984):+9.98%で値上がり率トップ。AI関連の象徴銘柄として資金集中。
- アドバンテスト(6857):生成AI需要を背景に続伸。
- キオクシア(285A):外資系証券の目標株価引き上げで急騰、上場来高値更新。
- 任天堂(7974):Nintendo Direct発表を受け大幅続伸。
- サトウ食品(2923):好決算を材料にストップ高。
一方で、**メルカリ(4385)**は-2.92%で値下がり率トップ。個別物色の明暗が鮮明であった。
次回戦略
NF日経レバは33,000円台後半での引けとなり、強気トレンドが鮮明となった。ただし、乖離値の縮小とRSIの上昇余地の限界を考慮すると、短期的な過熱感に警戒すべき局面である。翌日は米CPIの発表を控え、イベントリスクを織り込む展開が予想される。想定レンジは 33,300円〜34,000円、乖離値10,900円を基準に押し目買いを検討するが、高値追いは慎重に行う必要がある。
閉めの言葉
相場は連日の史上最高値更新で熱気を帯びているが、その裏側には調整への警戒も潜む。乖離値とテクニカルを羅針盤とし、一歩引いた冷静な視点を保ちながら戦略を立てたい。