寄り前情報
ロイターは「日経平均は堅調に推移し、節目の44,000円を意識する展開」と予想していた。自民党総裁選に絡む政策期待や前日の米株高を背景に、強い地合いが続くとされた。一方で、直近3営業日で1,700円超の上昇を受けた高値警戒感から、買い一巡後のもみ合いも想定されていた。予想レンジは43,800円〜44,100円。
戦略:ロイター予測から本日のNF日経レバのレンジを想定
NF日経レバ(1570)の想定レンジは高値33,000円、安値32,600円と設定。寄り付き後は44,000円突破を試す展開を前提に、上値では利確、下値では押し目買いの戦略を組んだ。
実際の値動き
- 日経225:始値43,907/高値44,185/安値43,452/終値43,459(前日比 -184)
- NF日経レバ:始値32,970/高値33,420/安値32,300/終値32,310(前日比 -310)
寄り付き後に44,185円まで上昇し、NF日経レバも33,420円をつけたが、その後は急速に失速。午前10時以降は売り優勢でじり安となり、終値は想定レンジを割り込んで取引を終えた。
本日の日経225とNF日経レバの乖離値
本日の乖離値は11,100〜10,800円で推移。前日の過熱感から急速に縮小し、11100円前後が新たな基準点となりつつある。翌日の売買判断において重要な目安である。
反省
昨日の急騰の反動で半値戻しとなり、短期筋の利益確定売りに押された。想定レンジを下回る動きで、乖離値の縮小は投資家心理の冷却を映し出している。急騰局面に過度な楽観を抱かず、乖離値とテクニカルのサインを基準に冷静な立ち回りが必要である。
東京市場サマリー(MOOMOO証券より引用)
日経平均は前場に44,100円台をつけた後、ソフトバンクグループの下落や非鉄株の失速で基調が悪化。終値は43,459円と反落した。業種別ではパルプ・紙、不動産、電気機器などが上昇する一方、非鉄金属、鉄鋼、鉱業が下落。
個別では、ニーズウェルが新サービス発表を受け急騰、ソニーグループは子会社上場承認を材料に続伸、スズキは証券会社の目標株価引き上げで連日上場来高値を更新。一方、三井金属鉱業は資源株安の流れを受け大幅安となった。
本日の注目銘柄
- ソフトバンクグループ:高値圏からの失速が市場全体の重し。
- スズキ:証券会社の強気見通しで上場来高値を更新。
- ソニーグループ:子会社上場承認で続伸。
- アドバンテスト:本日値上がり率トップ。
- 三井金属鉱業:資源関連株の調整で急落。
次回戦略
NF日経レバは33,400円から32,300円まで急反落し、テクニカル指標も弱気を示唆。
- 移動平均線:短期線が下向きに転じ、終値は主要線を下回る。戻り売り圧力に注意。
- RSI:50を割り込み、買いの勢いが後退。過熱感は解消したが、弱気色が強い。
- MACD:ゼロライン下でデッドクロスに接近し、下値模索を示唆。
翌日は43,500円台を維持できるかが焦点。NF日経レバは32,000円割れで一段安のリスクがあるため、押し目買いは慎重に行う。乖離値11,000円前後を短期売買の判断材料とすることが重要である。
閉めの言葉
乱高下が続く中で、乖離値とテクニカルが冷静な判断の拠り所となる。大きな波に惑わされず、基準値を意識して立ち回りたい。政治相場の熱気に振り回されず、一歩引いた視点を持つことが肝要である。