前日を振り返って
前日は「反発はあるがトレンド転換ではない」と想定し、戻り売り主体の一日を計画していた。しかし結果は明確な寄り底上昇となり、想定は修正を余儀なくされた。
日経平均は56,734円で始まり、そのまま安値を割ることなく上昇を継続し57,143円で引けた。いわゆる需給主導の買い相場であり、単なる自律反発とは異なる内容であった。特に重要なのは、指数の上昇に対して1570が素直に連動した点である。これは先物市場へ短期資金が戻り始めた兆候である。
1570は54,320円始値から55,420円まで上昇し、終値54,980円となった。値幅は約1,200円と依然大きく、ボラティリティは高い。前日まで拡大していた指数との乖離も2,000円〜2,500円へ収束し始めた。つまり、下落トレンドが終わったというより「転換初動の段階」に入ったと考えるのが妥当である。
誤りは、需給変化の速度を軽視したことである。弱気相場の戻りではなく、資金再流入による初動上昇であった。今後は戻り売り主体ではなく、回転を前提に相場へ対応する必要がある局面と判断する。
寄り前情報

米国市場は続伸。
NYダウ49,662ドル、NASDAQ22,753、S&P500は6,881といずれも上昇して引けている。ハイテク株への警戒感後退が背景であり、AI関連株の持ち直しが市場心理を改善させた。VIX指数も19台まで低下しており、過度なリスクオフ状態は解除されたとみられる。
為替は1ドル154円台で安定推移している。円安が急進していない点は、株式市場にとって「安心して買える環境」を意味する。
ロイター予測では本日の日経平均レンジは57,500円〜58,000円。終値ベースで58,000円台回復が意識される局面とされている。半導体株、指数寄与度の高い大型株に資金が入りやすい状況である。
重要なポイントは、米株高・VIX低下・為替安定の三点が同時に揃ったことである。これは短期資金にとって参加しやすい環境であり、前日の「資金再流入仮説」を裏付ける材料といえる。
本日の戦略
日経平均予想レンジ:57,500円〜58,000円
前日乖離:2,000円〜2,500円
想定値幅:1,200円
これを1570へ換算すると、想定レンジはおよそ
55,200円〜56,700円 と設定する。
本日は「押し目買い優位」だが、トレンド相場ではない。上昇初期特有の上下の振れが発生しやすい日である。したがって方向を当てる日ではなく、価格帯を当てる日である。
■基本シナリオ
・GUは追わない
・55,200円付近は短期買いゾーン
・56,700円接近は利確優先
・前場急騰は見送り、後場押し目を待つ
寄り付き直後の上昇は買い戻し主導である可能性が高い。初動の高値掴みが最も危険な局面である。一方、押しが入った際は短期資金の再参入ポイントになりやすい。
本日は58,000円接近による「達成感売り」が出る可能性がある。したがってブレイクアウト狙いではなく、レンジ回転戦略が合理的と判断する。売りは主役ではなく利確手段として扱うべきであり、基本は買い回転で対応する局面である。
特に注意すべきは、値幅1,200円が継続している点である。方向が合っていてもエントリー位置が悪ければ負ける相場である。価格帯管理こそ最優先となる。
閉めの言葉
相場は弱いから下がるのではない。
疑いながら上がるとき、最も強い動きになる。
いまはまさにその段階である。
上昇を信じ切れない状態こそが、初動相場の特徴である。焦って追うのではなく、待って乗る。それが本日の最適解である。

