前日を振り返って
3月11日の東京市場は大幅続伸となった。日経平均は前日比776円高の55,025円で取引を終え、暴落後のリバウンド局面が継続した形となった。
しかし値動きの中身を見ると、単純な上昇トレンドとは言えない。前場は強烈な買い戻しにより一時55,700円台まで急騰したが、後場に入ると利益確定売りが優勢となり、上げ幅を大きく縮小した。典型的な「前場急騰・後場失速」のボラティリティ相場であった。
NF日経レバ(1570)も同様の動きを見せた。
始値 50,410円
高値 51,780円
安値 50,210円
終値 50,260円
前日の想定レンジは
47,800円〜50,200円
であったが、実際には高値51,780円まで上昇し、レンジを大きく上振れる結果となった。
今回の反省点は、クラッシュ後の相場特有の「ショートカバーの勢い」を過小評価していたことである。通常のレンジ相場と異なり、ポジション調整が重なる局面では想定以上の値幅が発生する。
現在の相場は
クラッシュ
↓
急反発
↓
不安定なレンジ相場
という段階にあると考えられる。
また日経平均と1570の乖離値は
4,000円〜4,600円
と徐々に縮小してきており、極端な恐怖相場は落ち着きつつある。一方で値幅は依然として
約1,500円
と大きく、短期トレードではボラティリティ管理が最も重要な局面である。
寄り前情報

海外市場を見ると、米国株はやや軟調な動きとなった。
NYダウ
47,417ドル(-0.61%)
NASDAQ
22,716(+0.08%)
S&P500
6,775(-0.08%)
ダウとS&P500は続落となったが、ナスダックは小幅ながらプラス圏で推移しており、米市場全体としては方向感の乏しい動きであった。
一方で市場の警戒材料となっているのが原油価格である。中東情勢の緊張を背景にWTI原油先物は92ドル台まで上昇しており、インフレ再燃への懸念が投資家心理を圧迫している。
また日経平均先物は
54,650円(-550円)
と、前日終値よりやや下落して推移している。
日経平均VI指数は
42.94(+31%)
と急上昇しており、市場の警戒感が高い状態が続いている。これは短期的に値動きが荒くなりやすい状況を示している。
ロイターによる本日の予想レンジは
54,200円〜54,700円
である。
前日までの急上昇の反動と原油高によるリスク回避の動きから、本日はやや軟調なスタートが想定されている。
本日の戦略
本日の焦点は
日経平均55,000円の維持失敗
である。
前日は終値で55,000円を回復したが、先物はすでにそれを割り込んでいる。短期的には「高値警戒感」が強い局面に入ったと考えられる。
ロイター予想レンジは
54,200円〜54,700円
であり、前日終値から見ると下方向への調整レンジとなる。
前日の乖離値
4,000円〜4,600円
そして値幅
約1,500円
を考慮すると、1570の想定レンジは以下となる。
NF日経レバ(1570)想定レンジ
49,200円〜50,500円
重要ポイントは次の3つである。
① 50,000円ライン
② 49,500円付近の押し目
③ 50,500円の戻り抵抗
特に心理的節目である
50,000円
を維持できるかが本日の焦点となる。
シナリオとしては以下の3つを想定する。
■メインシナリオ
寄り付き後に売りが優勢となり、49,500円付近まで調整。その後は押し目買いが入りレンジ推移。
■強気シナリオ
半導体株への買い戻しが続き、50,500円を突破。再び51,000円台を試す展開。
■弱気シナリオ
原油高と地政学リスクが意識され、49,000円台へ下落。
現在の相場は方向性よりも
短期資金の回転
によって動く局面である。
そのため戦略としては
押し目確認型トレード
を基本とする。
特に
49,500円付近
は短期トレーダーの押し目ポイントとなる可能性が高い。
逆に
50,500円以上
では戻り売り圧力が強くなると考えられる。
閉めの言葉
相場は常に揺れている。
強気の声と弱気の声。
期待と恐怖。
そのすべてが交錯する場所が市場である。
暴落の後、相場は必ず反発する。
しかしその後に訪れるのは、一直線の上昇ではない。
迷いの時間である。
上に行くのか。
それとも再び落ちるのか。
誰にも分からない。
だからこそ必要なのは
予測ではなく準備
である。
シナリオを描き、冷静に待つ。
そしてチャンスが来たときだけ動く。
ボラティリティの高い相場で生き残るために必要なのは、
結局のところ
冷静さ
なのである。

