前日を振り返って
3月5日の東京市場は急落後の自律反発局面となった。
日経平均は始値55,204円、高値56,619円、安値54,910円、終値55,278円(+1,032円)。急落後としては大幅な反発である。
しかし内容を見ると、寄り付き直後がピークでその後は失速する典型的なショートカバー相場であった。
NF日経レバ(1570)も同様の展開である。
始値52,930円
高値53,650円
安値50,500円
終値51,160円(+1,870円)
朝方は急騰したものの、引けにかけて売り戻され、高値から約2,500円押し戻された。
これは短期筋の利益確定が強かったことを示している。
市場構造として重要なのは以下である。
■前日の乖離値
3,000円〜4,400円
■前日の値幅
2,900円
前日までの
乖離 3,600〜5,500円
値幅 4,000円
から見ると、明確にボラティリティが縮小している。
つまり市場は
パニック相場 → 調整相場
へと移行し始めている可能性がある。
ただし、高値圏を維持できなかった点は弱さでもある。
本格上昇というより、急落後のテクニカル反発と考えるのが妥当である。
寄り前情報

本日の東京市場は反落スタートが予想されている。
ロイターによる日経平均予想レンジは
54,000円〜54,800円
前日終値55,278円から見ると、500円〜1,200円程度の下落余地を示唆するレンジである。
外部環境はやや悪化している。
■米国株
NYダウ
47,954ドル(-1.61%)
NASDAQ
22,748(-0.25%)
S&P500
6,830(-0.56%)
特にダウは784ドル急落となり、リスクオフの色が強い。
背景は原油市場である。
WTI原油先物は**+8.5%の急騰(81ドル)**。
中東情勢の長期化懸念が再燃し、インフレと金融政策への影響が警戒されている。
さらに半導体にも逆風がある。
米政府がAI向け半導体輸出規制案を検討していると報道され、半導体株の指標であるSOX指数は下落した。
加えて本日は
米雇用統計
の発表が控えている。
機関投資家はポジションを取りづらく、様子見ムードが強まりやすい一日となる可能性が高い。
恐怖指数であるVIXは
23.75(+12.29%)
へ上昇しており、リスク回避姿勢がやや強まっている。
為替はドル円157円台で推移。急激な円高ではないが、株式市場の追い風とも言い難い状況である。
本日の戦略
日経平均の予想レンジは
54,000円〜54,800円
前日終値55,278円を基準に考えると、
利益確定売り優勢の調整日
となる可能性が高い。
ここで重要なのが、前日の値幅縮小である。
前々日値幅
4,000円
前日値幅
2,900円
つまり
急落相場 → ボラティリティ収縮
の第一段階に入っている。
この場合、市場は
・急落
・急反発
・レンジ形成
という流れを作りやすい。
したがって本日のテーマは
「押し目の確認」
である。
以上を踏まえ、1570の想定レンジを設定する。
■1570想定レンジ
49,500円〜52,000円
根拠は以下である。
・日経予想値幅 約800円
・レバレッジ2倍特性
・前日値幅2,900円
・VIX再上昇
想定シナリオは三つ。
① 寄り付き下落 → 54,000円付近反発
押し目買いが機能するパターン。最も可能性が高い。
② 寄り付きから弱い → 54,000円割れ
VIX上昇と原油高が影響するケース。リスクオフ拡大。
③ 前日高値圏へ再挑戦
ショートカバー継続。ただし可能性は低い。
基本戦略は
「追いかけない」
である。
急落相場の後は方向感が出にくく、無理なポジションはリスクが高い。
重要な観察ポイントは以下。
・55,000円を回復できるか
・54,000円の支持力
・1570の50,000円防衛
テクニカルでは
・MACD収縮
・ボリンジャーバンド収束
・出来高減少
この三つが確認されれば、次のトレンド準備段階と判断できる。
閉めの言葉
急落し、急反発した市場は、いま呼吸を整えている。
恐怖はやや後退した。
しかし安心はまだ戻っていない。
上げても続かない。
下げても崩れきらない。
それが今の相場である。
荒れ相場の後に訪れるのは、静かなレンジだ。
その静けさの中で、次のトレンドは準備される。
焦らない。
追いかけない。
そして観察する。
相場はいつも、次の物語を用意している。

