NF日経レバ
寄り前情報

9月8日の東京株式市場は、石破茂首相(自民党総裁)の辞任表明を受け、買い先行でスタートするとの予測であった。ドル円が148円近辺で推移し、円高進行が一服したことも好材料とされた。しかし、前週末の米雇用統計が労働市場の減速を示唆したことで、米景気懸念が相場の重しとなる可能性も指摘されていた。日経平均の予想レンジは43000円から43500円とロイターは予測していた。
戦略:ロイター予測から本日のNF日経レバのレンジを想定
上記の市場予測を踏まえ、私はNF日経レバ(1570)の想定レンジを、高値32000円、安値31500円と設定した。石破首相辞任による一時的な祝砲相場を期待しつつも、米国市場の動向や金利上昇リスクには注意を払う必要があった。
実際の値動き

日経225
- 始値: 43451円
- 高値: 43838円
- 安値: 43343円
- 終値: 43643円 (前日比較 +625円)
NF日経レバ(1570) - 始値: 32360円
- 高値: 32910円
- 安値: 32140円
- 終値: 32620円 (前日比較 +960円)
実際の市場は、予測を上回る動きを見せた。日経225は大幅高となり、NF日経レバもそれに連動して大きく上昇した。特に、寄り付き直後の買いの勢いは強く、想定レンジの上限を大きく超える場面も見られた。
NF日経レバのチャートを見ると、ボリンジャーバンドはバンドウォークの初期段階にあるように見える。一時的にバンドを抜ける動きもあったが、終値ではバンド内に収まっている。これは上昇トレンドの継続を示唆しつつも、過熱感も出ている可能性がある。移動平均線は短期線が長期線を上抜けるゴールデンクロスを形成しており、これも買いシグナルと解釈できる。しかし、RSIは過熱圏に近づいており、調整が入る可能性も考慮する必要があるだろう。MACDはシグナルラインを上回り、ヒストグラムも陽転していることから、現在のところ強い上昇モメンタムが維持されていると判断できる。
本日の日経225とNF日経レバの乖離値
本日、日経225とNF日経レバの乖離値は11200円〜11100円であった。この乖離値は、NF日経レバが日経225の変動率の約2倍を目指す性質を考慮しても、比較的安定した連動性を示していると言える。しかし、市場の急な変動時には乖離が拡大する傾向があるため、翌日の判断材料として注視していきたい。
反省
石破総理の辞任が、マーケットにこれほどまでに好感されるとは正直想像以上であった。総裁選で選出され株価が暴落し、その後に辞任を表明して株価が暴騰するという皮肉な展開である。ここまでマーケットに嫌われた総理大臣を続投させ続けた国会とマスコミは、この結果を真摯に受け止め、その総括と責任を強く認識すべきであろう。今回の経験から、政治イベントが市場に与える影響の大きさを改めて痛感した。また、短期的な変動に一喜一憂せず、冷静な判断を心がける重要性も再認識した。
東京市場サマリー(MOOMOO証券より引用)
本日の東京市場は、日経平均が大幅高で取引を終えた。石破首相の辞任表明が好感されたことが最大の要因であり、投資家のリスクオン姿勢が強まった。業種別では、輸出関連株を中心に幅広い銘柄が上昇した。一方で、米雇用統計を受けた米景気減速懸念や、国内金利上昇の可能性など、今後の市場を左右する材料も散見され、予断を許さない状況が続いている。
本日の注目銘柄
- トヨタ自動車:円安基調が再び追い風となり堅調。
- ファナック:機械関連株として買い戻しが優勢。
- 三菱UFJ:金利上昇観測の中で金融株に資金が流入
本日のような地合いでは、やはり円安の恩恵を受ける輸出関連企業に注目が集まる。特に自動車や精密機械などの業種は、底堅い動きを見せた。また、首相辞任に伴う経済対策への期待から、内需関連銘柄の一部にも物色の動きが見られた。しかし、過度な期待は禁物であり、個別の企業業績をしっかりと見極める必要があるだろう。
次回戦略
翌日の市場は、本日の大幅上昇の反動や、米景気減速懸念がどれほど意識されるかが焦点となるだろう。日経225の予測レンジは、本日の高値圏でのもみ合いを想定し、やや高めに設定する。NF日経レバについては、本日の上昇で過熱感が出ている可能性もあるため、利益確定売りの動きには注意が必要だ。しかし、移動平均線やMACDの示す上昇トレンドはまだ継続していると見ており、押し目があれば買いを検討したい。乖離値の動向にも引き続き注目し、日経225との連動性を確認しながら慎重に判断していく。
閉めのことば
今日の市場は、まさに「禍転じて福と為す」という格言を体現したような一日だった。しかし、その裏には常に不確実性が潜んでいることを忘れてはならない。明日はどんな展開が待っているだろうか?私も読者の皆さんと共に、日々学び、成長していきたい。