戦略のまとめ
寄り前の見通しでは、米国株の最高値更新と円安継続を背景に、AI・半導体・政策テーマ株を中心に堅調な地合いを想定していた。想定レンジは 39,600〜40,800円。
40,000円割れを押し目買い、40,800円を上抜けた場合は利確ラインとし、「静かな強気」で臨む戦略を掲げた。

実際の値動き
本日の日経平均は、寄り付きこそ米国市場高を好感して大きく上昇したが、その後は利益確定売りに押され失速。
- 日経225:始値 48,281/高値 48,527/安値 47,904/終値 47,950(前日比 +612)
- NF日経レバ(1570):始値 40,430/高値 40,660/安値 39,660/終値 39,710(前日比 -70)
寄り付き直後に40,600円台をつけたものの、その後は上値が重く、午後にかけて右肩下がりの展開。終値は 想定レンジの下限付近で引けた。
チャート上では、ローソク足がボリンジャーバンドの下限(-2σ)を割り込む場面も見られ、短期的な過熱の反動が明確だった。
MACDはデッドクロスを形成し、トレンドの勢いが弱まるシグナルが点灯。RSIも高値圏から急速に下落し、買われ過ぎ修正の局面となった。
本日の日経225とNF日経レバの乖離値および値幅
- 乖離値:8,300〜7,900
- NF日経レバ値幅:1,000円
指数はプラスを維持した一方で、レバレッジETFは下落。レバETF特有の時間劣化・ボラティリティ影響もあるが、実質的には「高値圏での買い疲れ」が意識された格好だ。
反省
想定レンジは的中したものの、寄り付き高値でのショート判断を躊躇した点が課題。
午前中の過熱感を警戒して少ロットの分割エントリー戦略を実行すべきだった。
結果的に40,000円割れ局面での押し目買いは機能せず、**「買い急ぎリスク」**が浮き彫りとなった。
今後は、MACDの方向転換を確認してからの反発狙い、または終値ベースで5日線回復を見てのエントリーが有効と考える。
東京市場サマリー(MOOMOO証券より引用)
7日の日経平均は小幅に4日続伸。寄り付き直後は米ハイテク株高を好感し48500円台に到達したが、午後にかけては $JX金属 (5016.JP)$ などの下落により急速に失速。
業種別では鉄鋼、空運、ゴム製品などが上昇した一方、その他金融や小売が軟調。
東証プライム売買代金は6.6兆円と高水準を維持。
為替市場では加藤財務相が「過度な変動を見極める」と発言し、円安基調の一服が見られた。
本日の注目銘柄
- $フジクラ (5803.JP)$:+5.45%上昇。米AMD関連報道を材料にAIデータセンター需要期待が買いを誘発。
- $IHI (7013.JP)$:3日続伸。航空エンジン分野での積極投資報道を受け防衛関連の物色強まる。
- $第一三共 (4568.JP)$:6日続伸。抗TROP2抗体薬の第3相試験結果が好感される。
- 一方、$レーザーテック (6920.JP)$ は5%下落し、半導体ハイベータ株の利益確定売りが目立った。
次回戦略
10月8日は、米国CPI発表を前に上値の重い展開が想定される。
NF日経レバの下値目処は39,400円、上値は40,200円付近。
短期的にはMACDの陰転継続を警戒しつつも、RSIが30台に接近する局面では反発狙いの押し目買い戦略が有効だ。
特に半導体株が再び買い戻される兆しが見えた場合、指数全体のリバウンドが早まる可能性がある。
閉めの言葉
寄りの勢いが一転、午後に失速する難しい一日であった。
「過熱後の冷却」はむしろ健全な調整とも言える。
焦らず波を読む姿勢が、次の好機をつかむ第一歩である。
明日も静かな強気を胸に、市場の呼吸を感じ取りたい。