■ 前日を振り返って
前日の東京市場は大幅反落となった。
日経平均は前日比491円安の48,088円、NF日経レバ(1570)は860円安の39,900円で取引を終えた。
寄り付き直後こそ48,500円台と堅調に見えたが、公明党の連立離脱報道が伝わると後場にかけて売りが加速。先物主導の下げが目立ち、一時48,000円を割り込む局面もあった。
NF日経レバは寄り付き40,770円からスタートし、10時台には40,000円を下抜け、13時過ぎに39,710円の安値をつけた。出来高増加とともに売りが集中し、MACDは明確なデッドクロス進行。短期トレンドの鈍化が鮮明となった。
一方、ファーストリテイリングの決算サプライズが全体の下支え要因となり、終盤には39,900円まで小幅に戻して引けた。
乖離値は8,200〜7,700円で推移し、値幅は900円。レバレッジ効果が鈍化したことから、短期筋のロスカットが主導したと考えられる。
総じて、政治リスクと外部要因のダブルショックによる「一旦の天井感」が市場心理を冷やした一日であった。

■ 寄り前情報
ロイターによると、本日の日経平均は続落が想定されている。
背景には、公明党の連立離脱表明と、トランプ米大統領による対中関税引き上げの意向がある。
日経平均の予想レンジは 46,500〜47,500円。
シカゴ日経先物は前週末比で1,000円超の下落となり、寄り付きは先物主導の安値スタートが濃厚とみられる。
ただし、前日の米国市場ではトランプ氏の「対中関係に心配はない」との発言を受け、ナスダックが+2.20%、S&P500が+1.55%と大幅反発。フィラデルフィア半導体指数も切り返しており、過度な警戒はやや緩和している。
ドル円は152.33円前後で推移しており、円安トレンドは維持。輸出株には一定の支えとなり得る。
総合的に見れば、「寄り付きは弱く、その後は押し目買いが入る」展開を想定するのが妥当である。
■ 本日の戦略
NF日経レバ(1570)の前日終値は39,900円。
ロイター予測のレンジ(46,500〜47,500円)をもとにすると、前日の乖離値(約8,000円)を考慮して、
本日の想定レンジは39,000円〜40,300円 と推定される。
- 下値メド:39,000円(前回安値+先物サポートライン)
- 上値メド:40,300円(5日移動平均線・心理的節目)
トレンド指標では、MACDが引き続きデッドクロス中。RSIは45付近で中立圏を割り込みつつあり、過熱感はないが戻り売り優勢の地合いが続く。
ただし、VIX指数は19.03(-12.14%)と大幅低下しており、米国株の反発が東京市場の下支え要因になる可能性もある。
本日の戦略としては、
寄り付きでの急落を待ち、39,000円台前半での買い下がり → 40,000円超で利確
という短期スイングを中心に組み立てたい。
政局リスクが継続しているため、ポジションは軽めにし、戻り売りの圧力を意識して慎重に立ち回る局面である。
■ 閉めの言葉
政治の揺らぎは市場心理を冷やすが、それは同時に「押し目のチャンス」でもある。
投げ売りの跡には、静かに拾う投資家がいる。
恐怖に屈せず、波を読む冷静さこそが次の上昇を掴む鍵だ。
焦らず、構えて、待つ。今日の相場も「慎重な強気」で挑みたい。