■ 戦略のまとめ
前日は米国市場の堅調さと円安進行を受け、上値トライを想定。
NF日経レバ(1570)は47,000〜47,900円を予想レンジとし、
5日線46,800円を下値サポートと見立てた。
押し目買いスタンスを維持しつつ、利益確定売りに注意する構えで臨んだ。

■ 実際の値動き
NF日経レバ(1570)は、
始値43,940円、高値43,970円、安値41,250円、終値43,340円(前日比−2,390円、−5.23%)。
日経平均も同様に急落し、
**始値51,291円、高値51,422円、安値49,073円、終値50,212円(−1,284円、−2.49%)**と4桁の下げとなった。
寄り付きから大幅なギャップダウンで始まり、
前場は売りが止まらず、11時過ぎに41,250円まで下落。
その後は短期の買い戻しが入り、後場は43,000円台を回復するも、
5日線には届かず安値圏での引けとなった。
チャートを見ると、午前中にボリンジャーバンド下限を明確に割り込み、
オーバーシュート気味に売られた後、バンド中央線付近までリバウンド。
MACDも大きくマイナス圏に沈み、シグナル線との差が広がる中、
午後からの戻りでやや収束する兆しが見えた。
出来高は前日比で大幅に増加し、
11時前後にかけての急落局面で投げ売りが目立った一方、
引けにかけては押し目買い勢のエントリーも確認された。
■ 本日の日経225とNF日経レバの乖離値及び値幅
- 日経225乖離値:7,500〜7,800円
- NF日経レバ値幅:2,700円
乖離値は依然として拡大しており、
レバレッジETF特有の下落加速が見られた。
テクニカル的には、NF日経レバはボリンジャーバンドの下限(42,800円付近)を一時的に割り込み、
RSIは30を下回る「売られすぎ圏」に突入。
短期的な反発余地が意識される水準にある。
MACD(DIF:−94.7、DEA:−65.6)は依然として下降基調だが、
午後の戻りでヒストグラムのマイナス幅がやや縮小しており、
明日の寄り付きで転換の初動を探る展開が予想される。
■ 反省
日経225・NF日経レバともに想定レンジを大きく下回る急落。
米国ハイテク株の下落が波及し、想定した上値シナリオは完全に崩壊した。
「地合いの強さを過信した戦略」が裏目に出た形であり、
節目割れ後のリスク対応が遅れたことが反省点である。
今後は、短期のリバウンド狙いよりもトレンド転換の確認を優先すべき局面。
急落局面では「反発狙いよりも資金防衛」が第一と認識したい。
■ 東京市場サマリー(MOOMOO証券より引用)
本日の日経平均は前日比−1,284.93円の50,212.27円と急落。
米国ナスダックの下落を受け、ハイテク株主導で全面安となった。
寄り付きから200円超の下げで始まり、前場には一時2,400円超の下げを記録。
後場にかけては押し目買いが入り、5万円台を回復して引けた。
業種別では、33業種中11業種が上昇。
上位にはその他製品、卸売業、建設業、陸運業が並び、
一方で非鉄金属、情報通信、電気機器が下落。
主なニュースとして、
- 三井物産(8031) が通期最終利益を引き上げ、自社株買い発表で年初来高値更新。
- 任天堂(7974) はスイッチ2が世界累計1,036万台販売と発表し堅調。
- レーザーテック(6920) はMSMUFGによる目標株価引き上げで下げ幅を縮小。
- 大林組(1802) は通期営業利益を上方修正し8%高。
- トヨタ自動車(7203) は決算で営業減益も市場予想を上回る着地。
- ソフトバンクG(9984) は上期最終8%増益で、7-9月期も26%増益。
値上がり率トップ:日本ハム(2282) +13.07%
値下がり率トップ:ソシオネクスト(6526) −12.38%
■ 本日の注目銘柄
- 任天堂(7974) — 新型スイッチ2の販売好調で再評価進む。
- 三井物産(8031) — 自社株買いと業績上方修正で上昇トレンド鮮明。
- レーザーテック(6920) — 調整一巡後の戻り余地注目。
- トヨタ自動車(7203) — 為替影響を除けば堅調、配当維持が支えに。
- ソフトバンクG(9984) — 増益決算発表後、短期反発余地を探る展開。
■ 次回戦略
NF日経レバ(1570)は41,000〜43,800円を短期レンジとして意識。
MACDは依然弱気だが、RSIは25〜30の売られすぎ水準にあり、
テクニカル的な自律反発が起きやすい局面である。
翌日は米国市場の動向次第でリバウンドが入りやすく、
寄り付きで42,500円を維持できれば、
43,800円ラインまでの戻りを試す展開もあり得る。
ただし、5日線(44,000円台前半)を明確に上抜くまでは、
「戻り売り優勢」と割り切った慎重姿勢を維持する。
■ 閉めの言葉
大幅反落の一日となったが、後場の粘りに市場の底堅さも垣間見えた。
暴落相場こそ、次のチャンスを仕込む準備期間である。
「嵐の中でも羅針盤を失わない」——
明日は、冷静にチャートと向き合い、反発の兆しを見極めたい。

