■ 前日を振り返って
11日の東京市場は寄り付きこそ強含みで始まったものの、午後にかけて半導体株を中心に売りが優勢となり、日経平均は前日比68円安の50,842円で取引を終えた。
NF日経レバ(1570)も同様に下落し、終値は44,300円(前日比 -160円)。
一時45,470円まで上昇した後、午後に43,830円まで急落するなど値動きの荒い展開となった。
この日の乖離値は6,100〜6,700円、値幅は1,600円と依然として高ボラティリティを維持。
ボリンジャーバンド下限で反発する形となったが、MACDは依然シグナルの下にあり、トレンド転換までは至らなかった。
結果として、「上値追いは慎重に、押し目を確実に拾う」戦略が有効であった一方、
午後の下落局面では想定以上のボラティリティに振られた投資家も多かったと考えられる。
相場の不安定さと米政治情勢への過敏な反応が、短期的な売買の難しさを物語っている。

■ 寄り前情報
ロイターによると、12日の東京株式市場は堅調な展開が予想されている。
前日に決算を発表したソフトバンクグループ(9984)の好決算(純利益2兆5,022億円)が注目されており、
同社株が上昇すれば指数寄与度の大きさから日経平均全体を押し上げる可能性がある。
ただし、主要企業の決算がほぼ出そろい、材料不足感が漂う中で上値は限定的との見方も多い。
日経平均の予想レンジは 50,700〜51,500円。
上値目処は前日の高値51,500円台、下値は心理的節目の50,700円が意識される。
米国市場ではダウ平均が559ドル高と過去最高値を更新した一方、ナスダックはAI関連株の調整で小幅安。
S&P500は小幅高にとどまり、AIセクターと伝統株の明暗が分かれた。
為替は1ドル=154円台前半で推移しており、依然として円安基調が続く。
■ 本日の戦略
この流れを踏まえると、日経平均は寄り付きで買い優勢となる可能性が高い。
特にソフトバンクGの寄り付きの動向が本日の市場全体のトーンを左右する。
前日の乖離値(6,100〜6,700円)および値幅(1,600円)を考慮すると、
日経平均の想定レンジ 50,700〜51,500円 に対して、
NF日経レバ(1570)の想定レンジは 44,000〜45,600円 と見込まれる。
テクニカル的には、前日の下落で売られすぎ水準に接近しており、短期反発の可能性がある。
MACDがシグナルを上抜ける兆候が見られれば、短期的な押し目買いが有効だろう。
一方で、上値ではボリンジャーバンド上限の45,600円付近が意識されるため、
ここでは一部利確を行い、戻り売りも視野に入れるバランス型戦略が望ましい。
▼ 本日の戦略ポイント
- ソフトバンクGの寄り付き動向に注目
- 44,000円台前半の押し目買いを基本戦略
- 45,500円前後では戻り売り・部分利確
- MACDのクロス確認までは過度な買いは避ける
■ 閉めの言葉
昨日の不安定な動きを経て、市場は一度冷静さを取り戻しつつある。
米政治リスクやAI関連株の調整が続く中でも、国内決算が相場を下支えする可能性が高い。
焦らず、波に乗るタイミングを見極めたい。
今日も「慌てず、確実に利益を積み重ねる」一日を心がけたい。

