前日を振り返って
前日の相場は「急落 → 戻り」という典型的な深掘れ展開であった。日経平均は寄り付き直後に49,800円台まで下落し、節目の5万円を割れたが、その後は売りが一巡して緩やかに回復した。NF日経レバ(1570)も寄り付きで 42,560円 までの下掘れが発生しつつ、後場にかけて戻りが優勢となり 43,460円 で引けた。
乖離値は 6,800〜7,300円 と依然として広めで、日経よりも1570の戻りが相対的に強い「逆行現象」が続いた。テクニカル面では、ボリンジャーバンドは朝方に-2σ〜-3σのバンドウォークを形成し、その後は中央線付近でもみ合いへ移行した。MACDは深いマイナス圏からゴールデンクロスへ向かう修復形で、強気転換とまでは言えないが下げ止まりの様相であった。

寄り前情報
ロイターは本日の日経平均について49,500〜50,000円のレンジを予測しており、寄り付きは「売り先行」と見ている。背景には前日の米国株の下落がある。
- NYダウ:-557.24(-1.18%)
- NASDAQ:-192.51(-0.84%)
- S&P500:-61.70(-0.91%)
- SOX指数:-1.5%
AI・半導体関連が軟調で、エヌビディア決算を控えた警戒感が強い。VIX指数は22.38(+12.85%)と急上昇しており、リスクオフのムードが引き続き漂う。為替は円安方向の155円台前半で推移し、日本株全体の下支えにはなるが、リスク回避の流れのほうが強い印象である。
本日の戦略
● 日経平均の想定レンジ:49,500〜50,000円
再び5万円割れの地合いが予想されており、寄り付きの売り優勢は避けられないだろう。売り一巡後はもみ合いに移行するとみられ、前日の流れを引き継ぐ形になりやすい。
● NF日経レバ(1570)の想定レンジ
前日の乖離値「6,800〜7,300円」と値幅(1,000円)を基準に、以下のレンジを導出する。
- 想定日経平均:49,500〜50,000円
- 乖離値:6,800〜7,300円
→ NF日経レバ(1570)想定レンジ:
42,200円 〜 43,300円
下方向を意識しつつも、売り一巡後は昨日同様に戻りが入りやすい環境である。押し目は強気にならず「慎重な拾い」を基本としたい。
● 売買戦略(短期トレード)
- 押し目候補:42,200〜42,600円
- 戻り売り・利確候補:43,000〜43,300円
- 5万円ラインに近づく動きは戻り売りに押されやすい
- 寄り付きの急落は「第一波では手を出さない」が安全策
- VIX高止まりにより急な乱高下に注意
本日は方向感のない一日になりやすく、大きなトレンドよりもレンジの上限・下限を丁寧に拾っていく戦略が適している。
閉めの言葉
昨日に続き、5万円近辺を巡る神経質な相場が続きそうだ。寄り付きの弱さは避けられないが、過度な悲観は禁物である。売りが一巡すれば戻りも入りやすく、レンジ相場の呼吸をつかむことが重要だと感じている。本日も落ち着いて、相場のリズムに合わせて向き合っていきたい。

