戦略のまとめ
本日はエヌビディア好決算と円安進行を背景に、ショートカバー主導の強い反発を想定しつつも、上値の重さに注意した戦略を立てていた。 想定レンジは41,800〜43,000円、急騰時は追わず押し目を待つという慎重な方針であった。
実際の値動き

寄り付きから日経平均は強烈なギャップアップで始まり、市場はAI銘柄を中心にリスク選好が急速に進んだ。 その勢いに連動し、NF日経レバ(1570)も大幅高で推移した。
| 始値 | 高値 | 安値 | 終値 | 前日比 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 日経225 | 49,129 | 50,574 | 49,113 | 49,823 | +1,286 |
| NF日経レバ(1570) | 43,280 | 43,690 | 42,130 | 42,390 | +2,000 |
日経平均は一時節目の5万円を突破する超強い動きとなり、NF日経レバも連動して上昇したが、後場は利益確定の影響で上値が重くなる展開となった。
本日の日経225とNF日経レバの乖離値・値幅
今日の乖離値は6,900〜7,000円と、依然として大きめの水準で推移した。 これは日経平均のボラティリティが高く、1570の値動きが短期的に荒れやすい状況を示している。
1570の本日の値幅は1,500円。 ローソク足では長い上下のヒゲが目立ち、日中の売り買いが交錯した不安定な地合いであったことが分かる。
テクニカル分析(添付チャートより)
チャートを見ると、寄り付き直後にボリンジャーバンド上限を突き抜ける強烈な買いが入り、その後は中央線付近へ収束する調整が続いた。 日中の推移は次の通りである。
- 移動平均線:短期線は急角度の上向き、だが日中は横ばいで勢い鈍化。
- MACD:寄り付き直後は急上昇したが、徐々にデッドクロスに向かう弱含みの推移。
- RSI:70付近から50台まで低下し、過熱感の解消と失速を示唆。
総じて「寄り付きの急騰 → 午前の天井 → 徐々に調整」という典型的なショートカバー相場の形であった。
反省
ロイター予想レンジも、1570の想定レンジも実際の値動きが上回り、外部要因(円安・エヌビディア好決算)が市場心理を強く押し上げた形となった。 想定レンジ43,000円の上は重いと見ていたが、実際には買い戻しが想定以上に強かった点は改善点である。
東京市場サマリー(MOOMOO証券より引用)
日経平均は前日比+1,286円と4桁の大幅反発。 エヌビディアの時間外上昇、円安進行、AIセクターへの資金流入を背景に一時20,00円超高、50,500円台まで急伸した。
ただし、買いの一巡後は伸び悩み、5万円割れで終える形となった。 業種別では非鉄金属、電気機器、証券、機械など景気敏感・半導体周辺が全面高。
個別では、住友ファーマが+10.8%で値上がり率トップ、 一方、東京海上HDは▲7.9%で下落率トップとなった。
本日の注目銘柄
- 住友ファーマ(4506):SMBC日興の目標株価引き上げで急騰。
- 精工技研(6834):AIデータセンター需要の恩恵で続伸。
- SOMPO HD(8630):上方修正と自社株買いで強い買い。
- ソニーG(6758):野村の格上げで買い戻し。
- パナソニックHD(6752):EV蓄電制御報道で反発。
次回戦略
本日の市場は「イベント通過+円安」の二重追い風による急騰であり、持続的トレンドとは言い切れない。 買い戻し一巡後は上値が重くなる可能性が高いため、明日は次の点に注目したい。
- 節目5万円の再トライに成功するか。
- 乖離値の縮小が進むか。
- 1570は42,000円台前半が支持帯として機能するか。
- MACDのデッドクロスが深まらないか。
明日の1570レンジは41,800〜43,200円を基本に、ギャップ発生時は逆張りに注意しつつ押し目狙いとしたい。
閉めの言葉
今日は強烈な反発があったものの、後場の失速が象徴するように、相場はまだ落ち着きを取り戻していない。 こうした荒い地合いこそ、無理をせず丁寧に価格帯と乖離を確認しながら進めていきたい。 また明日も相場の癖を読み取りつつ、冷静にトレードしていくつもりである。

