前日を振り返って
2月16日の相場は、典型的な「指数は崩れないが利益は出にくい相場」であった。日経225は56,806円と小幅安に留まった一方、NF日経レバ(1570)は54,410円まで下落し、指数以上に弱い動きを示した。寄り付き直後が高値となる寄り天型となり、戻り売り優位の地合いが明確となった一日である。
当初想定した日経レンジは概ね一致したが、1570は想定レンジを下抜けた。前日の乖離値は1,700〜1,500円、値幅は1,300円まで拡大した。これは方向感の問題ではなく需給の問題である。指数寄与度銘柄の決算通過に伴う「材料出尽くし」によって短期資金がレバレッジETFから離れ、指数以上に下げが増幅された。
チャート上でも20日移動平均線を回復できず、MACDはゼロライン下で収束、上昇エネルギーの欠如が確認された。すなわち、押し目買い相場ではなく戻り売り相場へ移行したと判断できる。
重要な示唆は、57,000円が支持線ではなく「上値抵抗線」へ転換した点である。指数は維持されているにもかかわらず、資金循環が大型株から個別材料株へ移り始めている。
寄り前情報

ロイター予測では、本日の日経平均予想レンジは56,600円〜57,000円。方向感に乏しい小動きが想定されている。米国市場はプレジデンツデーで休場、さらにアジア主要市場も春節休場のため、外部要因は極めて少ない。つまり本日の相場は「材料不足相場」である。
前夜の指標を整理する。
・NYダウ:49,500(小幅高)
・NASDAQ:小幅安
・S&P500:横ばい
・VIX指数:21.20(やや上昇)
・ドル円:153円台(円安安定)
・日経先物:56,770円付近(現物比ほぼ横ばい)
特に注目すべきはVIXである。株価が崩れていないにもかかわらず20台を維持している。これは市場参加者がリスクを警戒し、積極的な買いを控えている状態を意味する。ドル円は日本株の下支え材料だが、買い上げる力は弱い。
欧州株は小幅高であり、全面的なリスクオフではない。しかし買い材料も存在しない。すなわち、本日はトレンド相場ではなく「ボラティリティ低下型のレンジ相場」になる可能性が高い。
本日の戦略
日経平均予想レンジ:56,600円〜57,000円
前日の乖離値:1,700〜1,500円
前日の値幅:1,300円
前日のボラティリティを基準にレバレッジETFへ換算すると、
NF日経レバ(1570)想定レンジ:54,000円〜55,300円
本日のポイントは「方向」ではなく「位置」である。57,000円は上値抵抗線として機能しやすく、買い上げる材料がない以上、上昇しても戻り売りが出やすい。したがって基本戦略は以下となる。
売買シナリオ
・GUスタート:追いかけ買い禁止、戻り売り優先
・55,300円接近:利益確定または短期売り
・54,000〜54,200円:短期リバウンド狙い
・54,000円割れ:下落加速に警戒
本日は市場参加者が少ないため、一方向のトレンドは発生しにくい。その代わり、薄商い特有の「突然の値幅」が出やすい。特に前場の高値更新ができない場合、後場にかけて売りが優勢になる可能性が高い。
テクニカル的には
・移動平均線:下向き入り口
・MACD:ゼロライン下
・RSI:50付近(中立)
これはトレンドの初動ではなく、戻り売り継続局面を示す。したがって本日は押し目買いの日ではない。「上がったら売る、下げたら短期回転」が最適解となる。
閉めの言葉
相場は急落で弱くなるのではない。戻れなくなった時に弱くなる。
昨日の相場はまさにそれであった。指数は高値圏にあるのに、上昇の持続力がない。この違和感こそが相場の変化の初期サインである。
焦って方向を当てにいく局面ではない。
値幅を拾い、確認してから動く――それが今の相場で生き残る最も現実的な戦い方である。

