戦略のまとめ
本日の事前の戦略は、米国ハイテク株の最高値更新を好感しつつも、急ピッチな上昇に対する「スピード違反」を警戒し、「高値追いは厳禁、レンジ下限での反発を狙う打診買い」を基本方針としていた。
想定レンジは「55,800円 〜 57,200円」に設定。買い一巡後の利益確定売りに押された場面での短期的な反発狙いを主軸とし、上値圏に達した場合は欲張らずに利益を確定させるシナリオを描いていた。また、台湾積体電路製造(TSMC)の決算通過前後のボラティリティ拡大には細心の注意を払う構えであった。
実際の値動き

結論から言えば、本日の相場は事前のロイター予測や当ブログの想定レンジを遥かに上回り、市場の強気なエネルギーが爆発する「歴史的な1日」となった。
■日経225
・始値 58,479円
・高値 59,688円
・安値 58,428円(寄り底)
・終値 59,518円(前日比 +1,384円)
■NF日経レバ(1570)
・始値 56,940円
・高値 59,150円
・安値 56,910円(寄り底)
・終値 59,020円(前日比 +2,840円)
日経225は米国ナスダックの11日続伸を好感して高く寄り付くと、早い時間にこれまでの史上最高値(58,850円)をあっさりと上回り、投資家心理が一気に強気に傾いた。そのまま59,000円を超え、前場のうちに59,500円も突破。後場にはTSMCの好決算を受けた半導体株の押し上げもあり、終盤には上げ幅を1,500円超に広げて59,600円台に乗せる場面も見られた。最終的に4桁の圧倒的な上昇で史上最高値を更新して引けている。NF日経レバ(1570)も想定レンジを完全に置き去りにし、終値で前日比+2,840円という驚異的な大陽線を形成した。
テクニカル分析(1570チャートより)
本日の圧倒的な値動きは、テクニカル指標にも強烈な上昇シグナルとして刻まれている。
・移動平均線:始値と安値がほぼ同値の「寄り底」から、上値の抵抗帯をすべて粉砕する大陽線となった。短期・中期・長期の移動平均線を遥か下方に置き去りにする、文句なしの強力な上昇トレンドである。
・MACD:前日に拡大ペースが鈍化していたヒストグラムが、本日の大暴騰により再びプラス圏で急角度の拡大を見せている。上昇モメンタムが再点火し、加速している状態だ。
・RSI(相対力指数):前日の調整から一転、急激に上向きへと角度を変え、完全に「買われすぎ(70以上)」の過熱水準へと突入している。しかし、強いトレンドが発生している局面では、この高止まりが継続しやすい点に留意したい。
本日の日経225とNF日経レバの乖離値及び値幅
■本日の乖離値
1,500円〜500円
■本日の値幅
2,200円
明日の相場を占う上で、この2つのデータは「相場の新次元への突入」を強烈に示唆している。
前営業日の「1,500円〜2,100円」から、乖離値が「1,500円〜500円」へと劇的に縮小し、テクニカルな歪みはほぼ消滅した。レバレッジETFの価格が、日経平均の歴史的急騰に完全に追いついたことを意味する。
その一方で、特筆すべきは値幅が2,200円へと急拡大したことである。前日の1,100円から倍増しており、市場が前人未到の価格帯で凄まじいエネルギーを放出しながら商いを膨らませていることがわかる。「乖離の消滅と巨大なボラティリティの共存」は、明日以降もこの凄まじい熱狂が上下に大きく振れながら継続することを、翌日の判断材料として強く警告している。
反省
本日の最大の反省点は、「スピード警戒」という自己暗示にとらわれ、相場の真の力強さを過小評価してしまったことである。
日経225のロイター予測(58,000円〜58,600円)も、NF日経レバの想定レンジ(55,800円〜57,200円)も、本日の熱狂の前には全く無意味であった。史上最高値を更新したことで「青天井」の相場となり、売り圧力が消滅した際の踏み上げの強さを改めて思い知らされる結果となった。「高値追いは厳禁」という基本ルールが、結果的に最大の機会損失を生んでしまったことは否めない。
東京市場サマリー(MOOMOO証券より引用)
16日の日経平均は大幅に3日続伸し、終値は1,384円高の59,518円。ナスダックの11日続伸を背景に寄り付きから上昇し、早い段階で史上最高値を更新。その後もTSMCの好決算が半導体株を押し上げ、終盤には59,600円台に乗せるなど、終始強い価格帯を維持して4桁の上昇で引けた。
東証プライムの売買代金は概算で8兆6,600億円。非鉄金属、電気機器などが上昇した一方、鉱業、陸運などが下落。買い優勢金額1.51兆円に対し、売り優勢金額1.38兆円と、史上最高値圏であっても活発な利益確定売りを飲み込みながら買い上がっていく、圧倒的な資金流入が確認できる。
本日の注目銘柄
本日は、半導体関連のビッグニュースや海外IT大手の投資動向が、関連銘柄を強烈に押し上げた。
・東京エレクトロン(8035):イーロン・マスク氏の半導体構想「テラファブ」に関連して接触があったとの報道で大幅高。
・住友電気工業(5802):米オラクルによる日本への約1.2兆円投資発表を受け、データセンター関連の電線株として大幅反発。
・TDK(6762):米アップル株の大幅高を追い風に、電子部品株として値上がり率トップ(+13.06% / 2,540円)の急騰。
・東洋エンジニアリング(6330):海底設備企業OneSubseaとの協業検討発表で大幅続伸。
・アスタリスク(6522):「LINE WORKS ラジャー」との連携発表で急騰。
・小松製作所(6301):売りが優勢となり、値下がり率トップ(-5.43% / 6,812円)。
次回戦略
史上最高値の更新と、巨大な値幅(2,200円)を伴う圧倒的な大陽線。相場は未知の領域(青天井)へと突入した。
次回戦略:「未知の領域での順張りと、急ピッチな調整への警戒」
明日(4月17日)のNF日経レバ(1570)は、この熱狂の余韻を引き継ぐのか、それとも巨大なボラティリティの反動が来るのかを見極める1日となる。コアレンジは本日の値動きをベースに「58,000円〜60,500円」と広く設定する。基本戦略は「トレンドへの順張りを維持」とするが、値幅が2,000円を超えている以上、日中の急落(利益確定の波)も極めて大きくなる。高値圏でのエントリーは資金を分割し、下落時のストップロス設定をこれまで以上に厳格に行うことが、前人未到の相場を生き残る絶対条件となる。
閉めの言葉
上がると思えば下がり、下がると思えば一気に戻る。そして本日は、誰もが目を見張るような前人未到の大空へと、相場は一気に舞い上がった。
想定を遥かに超える上昇に乗り遅れ、悔しい思いをしている投資家も多いかもしれない。しかし、史上最高値更新という未知の領域では、既存のテクニカルや常識が通用しない瞬間が必ず訪れる。その強さを素直に認め、己の分析をアップデートしていく柔軟性こそが必要だ。
焦る必要はない。熱狂が渦巻く相場であっても、確実に利益を積み重ねるチャンスは必ず巡ってくる。巨大なボラティリティの波に呑まれることなく、明日も相場の声に、静かに耳を傾けるだけでいいのである。

