戦略のまとめ
本日の事前の戦略は、週末の間に二転三転した中東情勢のヘッドラインリスクを警戒し、「突っ込み買い厳禁、方向感確認後の短期トレード徹底」を基本方針としていた。
想定レンジは「56,800円 〜 58,200円」と設定。寄り付き直後の急落には手を出さず、明確な底打ちサインを確認してからの打診買いを検討する一方、反発して上値圏に達した場合は、戻り待ちの売りを警戒して利益確定を優先する、徹底した防御的かつ短期的な立ち回りをシナリオに描いていた。
実際の値動き

結論から言えば、本日の相場は米国株の大幅高を受けて高く寄り付いたものの、買いの勢いは続かず、終日方向感に欠ける「気迷いムードの揉み合い相場」となった。
■日経225
・始値 58,821円
・高値 59,169円
・安値 58,687円
・終値 58,824円(前日比 +348円)
■NF日経レバ(1570)
・始値 57,570円
・高値 58,080円
・安値 57,230円
・終値 57,370円(前日比 +300円)
日経225は米国株高を好感し、寄り付きから300円を超える上昇でスタート。前場は節目の59,000円を上回るじり高基調を見せたが、後場に入ると一転してじりじりと値を消す展開となった。一時600円超上昇したものの、引けにかけては上げ幅を縮小し、終値(58,824円)は始値(58,821円)とほぼ同水準の「十字線」に近い形で取引を終えた。NF日経レバ(1570)も同様に、高く寄り付いた後に失速し、陰線を形成して引けている。プライム市場全体では値下がり銘柄の方が多く、指数のプラスとは裏腹に実態は重苦しい1日であった。
テクニカル分析(1570チャートより)
添付のチャートから、本日の揉み合い相場がテクニカル指標にも明確な停滞感をもたらしていることがわかる。
・ローソク足と移動平均線:ギャップアップして始まったものの、上ヒゲと下ヒゲを伴う陰線を形成した。買い方と売り方の力が拮抗しており、方向感が定まっていない。短期移動平均線との乖離を埋めるような動きとなっている。
・MACD:プラス圏は維持しているが、ヒストグラムは明確に縮小傾向にある。上昇モメンタムが削がれ、デッドクロスに向けた調整の動きが続いている。
・RSI(相対力指数):直近の過熱水準からは低下し、中立圏に向かって推移している。相場の過熱感は冷まされているが、新たな上昇のエネルギーも不足している状態だ。
本日の日経225とNF日経レバの乖離値及び値幅
■本日の乖離値
1,400円〜1,100円
■本日の値幅
800円
明日の相場を占う上で、この2つのデータは「ボラティリティの低下とエネルギーの蓄積」を示唆している。
前営業日の「1,400円〜800円」から乖離値はやや縮小し、「1,400円〜1,100円」となった。テクニカルな歪みは少しずつ是正されつつある。
そして注目すべきは、値幅が前日の1,500円から800円へと急減したことである。激しい乱高下が続いていた相場が、ここに来て明確に様子見姿勢(膠着状態)に入ったことを示している。「ボラティリティの低下」は、次に相場が動くためのエネルギーを蓄積している段階とも言えるため、翌日の判断材料として、この均衡がどちらに破れるかを慎重に見極める必要がある。
反省
本日は、日経225のロイター予測(58,500円〜59,000円)がほぼ一致し、NF日経レバの想定レンジ(56,800円〜58,200円)内に収まる展開であった。事前の「方向感なき揉み合い」という見立ては正しかったと言える。
反省点としては、高く寄り付いたことで想定レンジの上限(58,200円)に迫り、やや上回る強さを一瞬見せたものの、結果的には失速した点である。後場のダラダラとした下落に付き合わず、事前の戦略通りに上値圏(58,000円付近)でドライに利益確定を実行できたかどうかが、本日のトレードの成否を分けるポイントであった。
東京市場サマリー(MOOMOO証券より引用)
20日の日経平均は反発し、終値は348円高の58,824円。米国株の大幅高を受けて寄り付きから上昇し、前場は59,000円を上回る堅調な展開となった。しかし、プライム市場では値下がり銘柄の方が多く、気迷いムードが色濃く漂っていた。
後場スタート直後に高値をつけた後は、じりじりと値を消す流れとなり、一時600円超あった上げ幅の大半を失って取引を終えた。東証プライムの売買代金は概算で6兆5,700億円。機械、空運などが上昇した一方、鉱業、海運などが下落。買い優勢金額1.06兆円に対し、売り優勢金額1.1兆円と、需給は拮抗しつつもやや売り優勢であり、上値の重さがデータからも浮き彫りとなっている。
本日の注目銘柄
本日は、ブラックロックの大量保有思惑や個別材料が飛び出した銘柄に資金が向かった。
・三菱重工業(7011):豪州との次期汎用フリゲートの共同開発・生産契約締結を好感し大幅反発。
・レーザーテック(6920):米運用大手ブラックロックによる買い増し(保有割合増加)が判明し、思惑買いを集め大幅上昇。
・菊池製作所(3444):人型ロボットのハーフマラソン記録を背景に、フィジカルAI関連株として25%超の続急騰。
・窪田製薬HD(4596):サブスクサービスのプロモーション活動本格展開を発表し急騰。
・中外製薬(4519):肥満症薬の良好な試験結果を材料に大幅反発。
・フジクラ(5803)、古河電気工業(5801):電線株の一角は利益確定売りに押され、後場に崩れて大幅下落。
■全体動向トップ
・値上がり率トップ:ルネサスエレクトロニクス(6723)(+6.35% / 2,972.5円)
・値下がり率トップ:住友ファーマ(4506)(-5.94% / 2,073.0円)
次回戦略
本日の「いってこい」の展開と値幅の縮小は、市場が次なるカタリスト(材料)を待ち構えている証拠である。MACDの縮小傾向も踏まえると、上値を積極的に追う力は弱まっている。
次回戦略:「レンジブレイクへの警戒と、引き付けた逆張り」
明日(4月21日)のNF日経レバ(1570)は、引き続き方向感に欠ける揉み合いをメインシナリオとしつつも、蓄積されたエネルギーによる上下どちらかへの突発的なレンジブレイクに警戒が必要だ。コアレンジは「56,500円〜58,000円」に設定する。基本戦略は「中途半端な位置でのエントリーを避け、レンジの上限・下限までしっかりと引き付けてからの逆張り」とする。特に、MACDがデッドクロスに向かっている現状では、下値への警戒レベルを一段引き上げておきたい。
閉めの言葉
上がると思えば下がり、下がると思えば一気に戻る。そして本日は、上がったと見せかけて元の位置に戻るという、投資家の忍耐力が試される気迷いの1日となった。
方向感のない相場でポジションをこねくり回すと、手数料とストレスだけが蓄積していくことになる。ボラティリティが低下し、市場が迷っている時は、我々も無理に動く必要はない。
焦る必要はない。休むも相場である。相場が再び力強いトレンドを描き始めるまで、自らの資金をしっかりと守り、明日も相場の声に、静かに耳を傾けるだけでいいのである。

