前日を振り返って:米国ハイテク株の明暗と、底堅き史上最高値更新
前営業日である4月24日の相場は、前日の狂乱相場(値幅3,100円)の余熱と米国市場でのハイテク株下落を背景に、事前の戦略では「ギャップダウンからの弱含み」を想定していた。しかし実際の値動きは、その想定を完全に覆し、米国株安を跳ね返して上昇。日経平均が再び「史上最高値を更新」する驚異的な強さを見せた。
日経225は米国3指数の下落をものともせず、寄り付きから200円を超える上昇でスタート。米インテルの時間外急騰や関連する半導体株への買いが指数を強力に牽引した。日中は利益確定売りに押されて上げ幅を縮める場面もあったが、後場に入るとアドバンテストなどの動きが良くなり、引けにかけては59,700円台に乗せ、終値59,716円(前日比+575円)で史上最高値を更新した。NF日経レバ(1570)も同様に、終値で59,020円(前日比+1,050円)と大幅な上昇を記録している。
テクニカル面でも、ローソク足は前日の大陰線を包み込む陽線を形成し、短期移動平均線の上方をしっかりとキープ。MACDのヒストグラムは再びプラス方向へ拡大し、RSIも上向きへと角度を変え、上昇モメンタムの回復を明確に示唆していた。
ここで注目すべきは、前日の乖離値(600〜1,000円)と値幅(1,100円)である。前々日の異常な乖離から一転して歪みが解消され、値幅も1,100円へと急激に落ち着きを取り戻した。パニック的な投機資金が抜け、腰を据えた実需の買いが市場を支えている証拠であり、来週以降の相場がより強固な上昇トレンドを形成していくための重要な判断材料となった。
寄り前情報:米ハイテク株高の支えと、中東協議停滞の重石

週末の米国市場は、主要3指数がまちまちの展開となった。ダウ工業株30種が小幅安となる一方で、S&P500種株価指数とナスダック総合株価指数は過去最高値で取引を終えた。半導体大手インテルの急伸など、ハイテク株の堅調さが相場全体を押し上げている。今週は米大手ハイテク企業の決算発表が控えており、業績への期待はしっかりと維持されている状態だ。
しかし、日本市場を取り巻く地政学リスクには暗雲が立ち込めている。トランプ米大統領は25日、イランとの紛争終結に向けた協議のために予定していた特使のパキスタン派遣を中止し、2回目の直接協議は実現しなかった。
ロイターの予測によれば、本日の日経平均は「6万円を手前に一進一退の展開」が予想されている。米国とイランの協議停滞が相場の重しとなりやすく、どんどん上値を追う展開にはなりにくい。一方で、前週末の米ハイテク株高を好感する形で半導体関連銘柄が底堅く推移し、下値を支えるとみられている。日経平均の予想レンジは59,500円─60,000円と設定された。
本日は国内でもアドバンテストや日立製作所などの決算発表が予定されており、個別材料を手掛かりにした物色も活発になりそうだ。
本日の戦略:6万円大台を前にしたレンジ内の押し目買い
米国ハイテク株の強さと中東協議の停滞という強弱材料が入り交じる中、前日の値幅の沈静化(1,100円)と乖離値の縮小(600〜1,000円)を踏まえると、本日は極端なパニック相場にはなりにくく、底堅いレンジ相場が想定される。
日経平均の予想レンジ(59,500円〜60,000円)をベースに、本日のNF日経レバ(1570)の想定レンジは以下のように設定する。
想定レンジ:58,500円 〜 59,800円
基本戦略:「大台手前の揉み合い想定と、引き付けての押し目買い」
本日は、6万円の大台トライに向けたエネルギーを蓄積する「一進一退の攻防」を基本方針とする。
- 58,500円〜59,000円の下値圏(押し目買いのポイント):
中東協議の停滞を嫌気し、寄り付きから利益確定売りが先行した場合は、この水準が下値のメドとなる。米ハイテク株高という確かな支えがあるため、売り一巡後に下げ止まりのサイン(下ヒゲなど)を確認できれば、押し目買いの好機と捉えたい。 - 59,500円〜59,800円の上値圏(戻り売りの警戒):
半導体関連が指数を牽引し上昇に転じたとしても、日経平均の6万円という巨大な心理的節目を前に、強烈なやれやれ売りや利益確定売りが控えている。中東情勢の不透明感が払拭されていない現状では、この水準での新規の高値追いは避け、保有ポジションは欲張らずにこまめに利益を確定させる立ち回りを徹底したい。
決算発表が本格化する中、個別銘柄の動きに指数が振り回される場面も想定される。指数全体のトレンドと個別材料を冷静に見極め、柔軟に対応していくことが求められる。
閉めの言葉
上がると思えば下がり、下がると思えば一気に戻る。歴史的な大台である「6万円」を目前にして、市場は期待と不安が交錯する神経質な時間帯に突入している。
地政学リスクのくすぶりや決算発表への警戒感など、投資家を迷わせる材料は多い。しかし、乖離が縮小しボラティリティが沈静化しつつある今の相場は、ヒステリックな恐怖に支配されていた先週とは明らかに異なる表情を見せている。
焦る必要はない。大台突破のエネルギーが満ちるその時まで、無理にリスクを取る必要はない。自らが設定した戦略とレンジを厳格に守り、今日も相場の声に、静かに耳を傾けるだけでいいのである。

