【2026年6月10日】NF日経レバ(1570)の結果と反省:米CPI警戒と中東リスクで大幅反落!「行って来い」の相場をどう生き抜くか

戦略のまとめ

本日の事前の戦略は、今晩に控える米CPIという巨大イベントと週末のメジャーSQを警戒し、「神経質なもみ合い相場」をメインシナリオとして設定した。「売り一巡後の下値支持を確認し、反発局面での確実な利益確定」を基本方針とし、下値での逆張り・押し目買いを狙っていた。
想定レンジは「67,500円 〜 69,500円」。パニック売りが一巡した後のマイナス乖離を背当てにした押し目拾いと、70,000円大台の重さを意識した戻り売りの徹底をシナリオとして描いていた。

実際の値動き

Screenshot

本日の相場は、前日の力強い大幅反発の勢いを完全に打ち消す、残酷な「行って来い」の展開となった。
■日経225
・始値 64,952円
・高値 65,098円
・安値 63,733円
・終値 64,179円(前日比 -1,237円)
■NF日経レバ(1570)
・始値 68,160円
・高値 69,190円
・安値 66,310円
・終値 67,450円(前日比 -2,280円)
日経225は、米国株のハイテク安を嫌気して寄り付きから400円を超える下落でスタートした。前場はAI関連の一角が弱く、700円を超える下落で折り返すと、後場に入ってからは節目の64,000円も割り込み、一時下げ幅を1,600円超に拡大。安値63,733円まで水準を切り下げた。終盤にかけてはやや下げ幅を縮めたものの、終わってみれば1,237円安の64,179円と、前日の上昇分をほぼ帳消しにする大幅反落となった。
NF日経レバ(1570)も、始値68,160円からスタートした後に一度69,190円まで持ち直す場面があったが、そこからは売りが優勢となった。事前の想定レンジ下限(67,500円)を無残にも突き破り、後場には安値66,310円まで深掘りする展開。終値では67,450円(前日比-2,280円)まで戻したものの、非常に苦しい1日となった。

テクニカル分析(1570チャートより)

本日の「image_20.png」の5分足チャートからは、前場から後場にかけての重苦しい下落トレンドと、大引け間際の急速なショートカバーの足跡が読み取れる。

  • ローソク足と移動平均線:寄り付き後に一時的な反発を見せ、10時前に高値(69,190円)を付けたが、20本移動平均線(ミッドバンド)に頭を押さえられる形で反落。その後はボリンジャーバンドのマイナス側(LOWERバンド)に沿ってジリジリと下落するバンドウォークを形成し、14時半頃に安値(66,310円)を付けた。引けにかけてはミッドバンド付近まで値を戻している。
  • MACD:10時過ぎのデッドクロス形成後、ヒストグラムはマイナス圏で徐々に拡大し、強い下落モメンタムを示した。しかし、14時半の底打ち以降はMACD線が上向きに転じ、シグナル線に向けて急角度で接近しており、下落圧力の衰えを示唆している。
  • KDJオシレーター(RSI相当):後場の下落局面で「売られすぎ」の過熱圏(J線がマイナス圏)まで深く沈み込んだが、底打ちと同時に急反発。引けにかけては各線が80付近まで急浮上しており、短期的な買い戻しの強さを物語っている。

本日の日経225とNF日経レバの乖離値及び値幅

■本日の乖離値
-4,100〜-2,600円
■本日の値幅
2,800円
明日以降の相場に挑む上で、本日記録されたこの2つのデータは極めて重要な判断材料となる。
乖離値は「-4,100〜-2,600円」と、前日から引き続き大幅なマイナス水準を維持している。現物の大幅下落に連動してETFも売り込まれたが、空売り勢の買い戻しは未だ完了しておらず、下値では依然として強烈な反発エネルギー(ショートスクイーズの燃料)が滞留していることを示している。
また、値幅は2,800円と、連日で非常に高いボラティリティを記録している。方向感が定まらない中でも、1日でこれだけの値幅が動く相場環境においては、リスク管理を徹底しなければ一瞬で致命傷を負う危険性がある。

反省

本日の最大の反省点は、「日経225のロイター予測や、NF日経レバの想定レンジを遥かに超えて下値を深掘りする展開を読み切れなかったこと」である。
米CPI前という様子見ムードを過信し、下落トレンドの根強さを過小評価していた。結果として、昨日の大幅反発をそっくりそのまま全戻しする「いってこい」の展開となり、想定レンジ下限(67,500円)での押し目買いは一時的に大きな含み損を抱える結果となった。下げている業種も多く、決して安心できる地合いではなかった。ボラティリティが高止まりしている現状では、安易な底値当ては避け、下げ止まりを完全に確認してからのエントリーを徹底すべきであった。

東京市場サマリー(MOOMOO証券より引用)

10日の日経平均は大幅反落。終値は1,237円安の64,179円。米国株はまちまちだったものの、ハイテク株安を嫌気して寄り付きから400円を超える下落となり、その後も下値を模索した。
前場はソフトバンクグループなどAI関連の一角が弱かった一方で、値上がり銘柄も多く下値は拾われたが、後場は次の節目の64,000円も下回り、一時下げ幅を1,600円超に拡大。63,700円台まで水準を切り下げた。終盤にかけては売り込まれたAI関連が戻してきたことで下げ幅を縮めたものの、4桁の下落で取引を終えた。東証プライムの売買代金は概算で11兆3,300億円。業種別では不動産、小売などが上昇した一方、非鉄金属、その他製品などが下落した。買い優勢金額1.73兆円に対し、売り優勢金額1.96兆円と売りが優勢であった。

本日の注目銘柄

本日は、半導体関連が明暗を分けたほか、日銀の政策変更観測を背景とした不動産株への資金流入が目立った。

  • 東京エレクトロン(8035) / SCREENホールディングス(7735):台湾TSMCの受注好調を織り込む形で、半導体製造の前工程企業が午後も堅調に推移。次世代半導体「ラピダス」の欧州での協力覚書報道も刺激材料となり、全体相場が沈む中で大幅上昇を見せた。
  • 三菱地所(8802)など不動産株:日銀が国債買入減額を来春以降に停止する方向で調整に入ったとの報道を受け、長期金利上昇への警戒感が和らぎ、不動産株に大規模な見直し買いが入った。
  • NTT(9432):次世代ネットワーク構想IOWNのエコシステム構築を目指す約800億円規模のファンド「IOWN AI Fund」の組成を発表し、反発。
  • 浜松ホトニクス(6965):国内証券が「現状の株価には割高感がある」として投資判断を格下げしたことが嫌気され、大幅反落。
  • 太陽誘電(6976) / 村田製作所(6981):前日は外資系証券の強気レポートで大暴騰を演じた電子部品株が一転して利益確定売りに押され、急落。
  • 三菱重工業(7011):証券会社による目標株価引き下げが重しとなり3日続落したものの、2026年後半に向けて期待が再度高まる局面との指摘も。
  • INPEX(1605):米軍によるイラン攻撃の報道があったものの、原油価格の上値が重く、3日続落。

次回戦略

値幅2,800円の激しい下落に見舞われたが、-4,100円のマイナス乖離は相場の底にしっかりと張り付いている。
次回戦略:「米CPI通過後のトレンド発生に順張り、マイナス乖離を背当てにした反発狙い」
明日(6月11日)のNF日経レバ(1570)は、今晩発表される米国5月CPIの結果を受けた米国市場の動向をストレートに反映する展開となる。コアレンジは本日の下振れとイベント通過後のボラティリティ拡大を考慮し、「66,000円 〜 69,500円」に設定する。
基本戦略は、CPI通過による「アク抜け」からの自律反発狙いである。本日の後場に見せた安値(66,310円)からの切り返しと、依然として残る大幅なマイナス乖離は、下値の堅さを物語っている。CPIの結果が悪く下押ししたとしても、66,000円台は絶好の押し目買いの好機となる。一方で、無事にイベントを通過してハイテク株に資金が還流すれば、再び69,000円台を目指す急反発が期待できる。明日はイベント通過後の明確な方向感を見極め、トレンドに素直に乗る順張りの姿勢で臨みたい。

閉めの言葉

上がると思えば下がり、下がると思えば一気に戻る。昨日の大幅反発の歓喜から一転、今日は容赦のない「全戻し」の下落を見せつけられた。相場に絶対はなく、我々の予想などいとも簡単に踏みにじっていくのが、今の荒れ狂う相場の現実である。
「CPI前だから動かないだろう」と油断し、前場の急落に巻き込まれて含み損を抱え、後場の大底で耐えきれずに損切りをしてしまった投資家も少なくないはずだ。しかし、値幅2,800円という嵐の中で生き残った経験は、必ず明日のトレードの糧となる。
焦る必要はない。今晩の米CPIという大一番を越えれば、相場はまた新たな道しるべを示してくれる。マイナス乖離という見えない盾はまだ我々を守っている。今夜はゆっくりと休み、明日、新たなトレンドを描き出す相場の声に、ブレない心で静かに耳を傾けていこう。

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