前日を振り返って:日銀通過で一時初の7万円到達も、達成感からの利益確定売りに押された「いってこい」の1日
前営業日である6月16日の相場は、日銀の金融政策決定会合通過を契機とした一時的な急騰と、その直後に襲いかかった強烈な利益確定売りが激しく交錯する、非常に神経質で荒い展開となった。
日経225は前日までの大幅上昇の反動から小幅なマイナスでスタートしたものの、昼休みに日銀が事前報道通りの利上げ(政策金利1.00%へ)を発表すると「サプライズなしのアク抜け」と受け止められて後場に急騰。ついに前人未到の70,000円の大台(高値70,020円)へと到達した。しかし、大台乗せの達成感から買いは続かず、その後は利益確定売りに押されて値を消し、終値は87円高の69,404円と小幅な続伸にとどまった。NF日経レバ(1570)も、前場は様子見ムードの中で一時77,580円まで下押しした後、後場の日銀発表直後にショートカバーを巻き込んで高値79,600円まで急騰した。しかし、大台達成後の強烈な売り圧力に抗えず急失速し、終値は前日比わずか+10円の78,180円と、かろうじてプラスを維持する「いってこい」の厳しい着地となった。
本日の方針を固める上で極めて重要な材料となるのが、依然として異常な水準にある前日の乖離値(-9,600〜-8,500円)と、高止まりしている値幅(2,000円)である。
乖離値は-9,000円前後の天文学的なマイナス水準をほぼ維持しており、現物の急騰に対してETF側の買い戻しが追いついていない異常需給が継続している。これは相場の強力な下支え要因(ショートスクイーズの燃料)として機能する。一方で、値幅が2,000円とボラティリティの低下が見られない現状では、大台到達後の達成感から売り崩されるリスクも内包している。この2つのデータを念頭に置き、本日の戦略を組み立てる必要がある。
寄り前情報:米ハイテク株安と利益確定売りが直撃、FOMC警戒で様子見ムード強まる

本日の相場環境は、初の7万円大台乗せを達成したことによる達成感に加え、海外発の逆風から「反落スタート」を覚悟せねばならない局面に直面している。
添付の「image_19.png」が示す昨晩の海外市場データを見ると、米ハイテク株の調整が鮮明となっている。16日の米国株式市場では、NYダウが51,999.67(+328.64 / +0.64%)と2営業日連続で過去最高値を更新した一方、ハイテク株比率の高いNASDAQは26,376.34(-307.59 / -1.15%)と下落、S&P500も7,511.35(-42.94 / -0.56%)と連れ安した。米ハイテク株安を受けて、東京市場でも人工知能(AI)や半導体関連株への持ち高調整の売りが波及しやすい。VIX指数は16.35(+0.92%)とわずかに上昇、為替は1ドル=160.466円と円安水準を維持しているものの、日経225先物(期近)は69,170円(-200 / -0.29%)と軟調な気配を示している。
ロイターの予測によれば、本日の日経平均株価は「反落」が見込まれている。前日までの4営業日で5,225円も急ピッチに上昇してきた過熱感から、利益確定売りが相場の重しとなる公算が高い。さらに、ウォーシュFRB議長の下で初めてとなる米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表とその後の記者会見を控えており、売り一巡後は結果を見極めたいとの警戒感から様子見ムードが広がりやすい1日となりそうだ。日経平均の予想レンジは68,500円─69,200円と、大台の7万円を手前にした押し目を探る展開が想定されている。
本日の戦略:急ピッチな上昇後の調整局面、極大マイナス乖離を引き付けたディフェンシブな押し目買い
日経先物の軟調さ、米ハイテク株の反落、初の7万円タッチによる達成感、そして依然として相場の底流に滞留している約1万円近くの極大マイナス乖離を総合的に判断し、本日のNF日経レバ(1570)の想定レンジは以下のように設定する。
想定レンジ:76,500円 〜 79,000円
基本戦略:「大台達成後のモメンタム低下を意識し、押し目に徹した逆張り戦法」
本日は、米FOMC前の警戒感と急ピッチな上昇に対する利益確定売りの波をメインシナリオとし、安易な高値追いを厳禁とする一方、超一級品のマイナス乖離を背当てにしたディフェンシブなリバウンド狙いを基本方針とする。
- 76,500円〜77,500円の下値圏(利益確定売り一巡後の押し目拾い):
寄り付きは先物の下落と米ハイテク株安を引き継ぎ、前日終値(78,180円)から下放れてのスタートが予想される。AI・半導体関連株を中心に幅広い業種で売りが広がり、77,000円を割り込む下押しがあるかもしれない。しかし、ここで強烈なクッションとなるのが「-9,600〜-8,500円」の極大マイナス乖離である。下落局面では捕まっている空売り勢の買い戻し(ショートカバー)が働きやすいため、売りが一巡し、5分足ベースでの下げ止まりを確認できた時点からの打診買い(押し目買い)は非常に勝算が高い。 - 78,500円〜79,000円の上値圏(戻り待ちの売り警戒と利益確定の徹底):
買い一巡後に自律反発を見せ、為替の円安維持を支えに値を戻す局面があったとしても、本日の上値は重い。前日の「いってこい」の急失速で高値を掴んだ個人のやれやれ売り(戻り待ちの売り)が降ってくる上、今晩の米FOMCを前に上値を積極的に買い進む大口投資家は少ない。79,000円の手前からは欲張らずに機械的な利益確定を実行し、確実にキャッシュ比率を高めてポジションを縮小しておくことが賢明な立ち回りである Lights。
閉めの言葉
上がると思えば下がり、下がると思えば一気に戻る。昨日、念願の「日経平均7万円」という前人未到の大台をこの目に焼き付けたのも束の間、市場はすぐに冷酷な利益確定の売りと、今晩の米FOMCという巨大な壁を我々の前に突きつけてきた。この急激な冷え込みこそが、感情を持たない市場の本質である。
連日の大暴騰の熱狂に流され、昨日の後場高値で飛びついてしまい、現在の含み損に胸を痛めている投資家もいるかもしれない。しかし、初の7万円タッチによる達成感の売りは、想定された通常の調整範囲内である。相場の底に張り付いた約1万円の極大マイナス乖離は、まだ我々の味方として機能している。
焦る必要はまったくない。今夜のウォーシュ議長初のFOMCという大一番を前に、無理にリスクを取りに行く局面ではない。市場の過熱感が適度に冷まされるのを安全な場所から見守り、まずはどこでブレーキがかかるのかを冷徹に見極めよう。自らの資金管理ルールだけを絶対の命綱とし、明日からの新展開に向けて、今日もブレない心で静かに相場の声に耳を傾けていこう。

