前日を振り返って
前営業日となった7月14日の東京市場は、前場の一時900円超に及ぶ強烈な深掘りから一転、後場にかけて劇的に息を吹き返すボラティリティの高い往って来いの反発劇となった。前日に米SOX指数が4%超急落した流れを受け、想定レンジを71,000円~73,500円と弱気に設定し「徹底した防衛スタンス」で臨んだが、結果として後場の大幅な上振れを前に見守るだけとなってしまった。
実際の値動きは、前場に一時安値66,268円まで売り込まれたものの、後場に入ると韓国KOSPIの持ち直しをきっかけに急速に反転。最終的に日経225は500円高の67,743円、NF日経レバ(1570)は安値70,640円から高値73,960円まで大暴騰し、前日比1,040円高の73,770円と見事な反発を遂げた。前日の大敗による恐怖心から必要以上に守りに入ってしまい、過剰な売られすぎゾーンからの確実な反転局面(ボリンジャーバンドのLOWER3割れからのMIDライン奪還)で買いエントリーを執行できなかったことは猛烈な反省材料である。リスク管理の重要性を盾に、相場の動的な変化に対する俊敏な対応力を失っていた点を深く検証せねばならない。
寄り前情報

週半ばとなる本日の寄り前において、相場の潮目を大きく好転させるポジティブなニュースが米国市場から届いている。最新動向は以下の通りである。
- 米国市場:注目の米6月消費者物価指数(CPI)が前年比3.5%上昇と5月から伸びが鈍化し、市場予想を下振れた。これを受けて米長期金利は4.58%付近に低下し、リスクオンの地合いが回復。主要株価3指数が揃ってプラスで終え、ナスダック総合指数は26,107.00(+0.90%)、S&P500指数は7,543.59(+0.37%)と堅調に推移した。
- 半導体・金融株高:米フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が2.5%高と急反発。また、米金融大手の決算が良好と受け止められたことも国内金融セクターへの強い追い風となる見通し。
- 為替・ボラティリティ:ドル円(Bid)は1ドル=162.199円前後と歴史的な円安水準で膠着。VIX指数は16.50(▲3.84%)へ低下し、市場のパニック心理は沈静化。日経225先物(期近)は68,250円(+450円、+0.66%)と続伸を示唆している。
ロイター予測によると、きょうの東京株式市場で日経平均株価は、米CPI通過後のハイテク株高を好感して買い先行でスタートする想定となっている。米SOX指数の2.5%高を受け、国内も指数寄与度の高い半導体関連株が牽引役となる見込み。一方で、韓国株(KOSPI)の不安定な値動きが継続しており、引き続き取引時間中の目配りが必要とされる。また、オランダの半導体製造装置大手ASMLの決算発表が本日に予定されており、その内容が市場を大きく揺らす可能性があるため、決算シーズン本格化を前に積極的な上値追いは限定的になりやすい。日経平均の予想レンジは67,500円─68,500円とされている。
本日の戦略
前日の見事な下ヒゲ大陽線によるMIDライン奪還と、米CPI通過による長期金利低下を受け、本日のメインテーマを設定する。
「最悪期の底打ち完了を念頭に置いた押し目買い、上値追い厳禁のイベント前手仕舞い戦略」
取引に臨む上で、前営業日ベースのスタッツが示す強烈なメッセージを強調して共有しておきたい。
- 前日の乖離値:-6,100円 ~ -4,400円
- 前日の値幅(日中ボラティリティ):3,300円
マイナス乖離は縮小傾向にあり、投げ売りの嵐が去りつつあることを示唆している。さらに日中値幅が3,300円と、前々日の5,400円から急激に収縮したことは、買い戻し圧力とのバランスが再構築された確固たる証拠である。テクニカル的にもボリンジャーバンドのMIDライン(73,559円)を明確に奪還しており、下値は強固になったと判断。ただし、ASMLの決算や韓国株のブレをにらむ必要があるため、上値を強気に追うのではなく、押し目に引き付けた機動的なトレードを心掛ける。
想定レンジ(NF日経レバ1570)
73,200円 ~ 75,500円
本日の具体策
- 日経平均先物が68,250円まで買われているため、NF日経レバ(1570)もギャップアップでのスタートが予想される。前日のように急騰に慌てて飛びつくことはせず、寄り付き後の揉み合いを見極める。
- 朝方の買い一巡後、昨日の上昇に対する利確売りや韓国株の軟調な推移によって、本日のボリンジャーバンドMIDライン付近(73,200円〜73,500円)まで押し込まれる場面があれば、昨日の反省から逃げずに自信を持って押し目買いを執行する。
- 米金融株高を背景に堅調が見込まれるメガバンク株や、孫氏の発言で息を吹き返したソフトバンクグループ(9984)、野村の投資評価引き上げで強いさくらインターネット(3778)などの主力セクターの循環物色の強さを見極める。
- ASML決算発表前の警戒感が漂うレンジ上限(75,000円〜75,500円)付近では深追いせず、確実に本日中に利益を確定してポジションを縮小させるクローズを徹底する。
閉めの言葉
前日の後場に見せた劇的なプラ転劇と、今朝の米CPI下振れによるSOX指数の反発は、暗闇が続いていた市場に明確な救いの光をもたらした。前営業日に恐怖心から絶好の買い場を逃してしまった悔しさはあるが、値幅の収縮と乖離値の落ち着きは、相場が確固たる土台を築きつつあることを示している。今日の戦いでは、その変化を冷徹に受け入れ、過剰防衛を解いて規律ある押し目買いを実行に移す勇気が求められる。
一方で、本日の蘭ASML決算という半導体セクターの超重要イベントや、依然として不安定な韓国KOSPIの動きなど、一瞬たりとも油断できない地雷原は足元に広がったままである。浮かれ半分で上値を追うのではなく、引き付けるべきラインまでじっと我慢し、獲物を仕留めたら即座に撤退する「スナイパーのような規律」をもって、本日も着実に勝利の果実をもぎ取っていこう。

